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少しのストレスで身体を活性化!細胞レベルのアンチエイジング=ホルミシス
「 No pain, no gain=痛みなくして成長なし!」
なんて言葉もあるほど、ストレスは時として私達を成長させたり、体を活性化する効果も持っています。
量やタイミングを調整できれば全てのストレスが体に悪いわけでは無いのです。
少量のストレスをプラスに活用する方法をホルミシスといいます。
今回は良いストレスと悪いストレスの違いについて触れた後、私達の細胞や能力を向上させてくれるホルミシス=少量のストレス活用法について解説します。
皆さんもストレスを味方につけて身体を活性化させましょう!
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良いストレスと悪いストレス
まず良いストレスと悪いストレスの見分け方を解説します。
様々な分け方がありますが、一番わかりやすい違いは長さです。
2種類のストレス
- 急性ストレス(一時的なもの)
- 慢性ストレス(ずっと続くもの)
急性ストレスは「足の小指をぶつけた」とか「犬に吠えられた」とか「寒い」とか「びっくりした」などです。
このストレスは対応もシンプルに「逃げる」「戦う」「守る」「探す」などになりストレスも一時的なもので影響はその場限りなことが多いです。
ですが現代で問題なのが慢性ストレスです。
- 会社の人間関係が悪い
- 腰や膝がずっと痛い
- パートナーの支援が無い子育て
- 不眠が続いている
現代でストレスと呼ばれるものの殆どが長い時間続く慢性ストレスのことです。
慢性ストレスが溜まると
- メンタルの悪化
- 精神疾患・心疾患
- 腸内環境の悪化
- 肥満・不眠
など様々な症状が現れることは広く知られています。
なのでホルミシスに使うのは急性ストレスで
日常的に避けたり対応して量を減らしていかないといけないのが慢性ストレスと言えます。
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慢性ストレスがプラスになる場面
一般的に慢性ストレスに見えることでも、その中に「やりがい・情熱」など内発的動機を感じていたり「人生の価値に沿った行動」である場合は良い結果が出ることもあります。
良い慢性ストレスもある
- 志に基づいた修行
- 夢を叶えるために3年間辛いアルバイト
- 人生をかけた数学の難問を解くために家にこもる
普通、ストレスを感じるとコルチゾールと呼ばれるストレスホルモンが分泌され様々なデメリットの元になります。
ですがストレスにやりがいや意味を感じている人からは「DHEA=デヒドロエピアンドロステロン」という別のストレスホルモンも分泌されます。
- 気分,活力,幸福感の向上
- 免疫系を刺激する
- 夜の睡眠が深くなる
- コレステロール値を下げ,体脂肪を減少させ,
- 筋肉を増強させ,若返らせ
- 性欲を高める
やりがいのある、良質なストレスを感じてDHEAが分泌されると様々なメリットがある事がわかっています。
ストレスは感じ方によっても体の反応が変わるようです。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
おすすめのホルミシス
それでは、おすすめのホルミシスで日常に取り入れやすいものをご紹介します。
ホルミシスはあくまで少量であることに意味があるので、どの項目もやればやるほど効果が上がるわけではない事と、体調の良い時に実践するを念頭においてください!
ローマ式入浴法
寒中水泳のように「寒さ」はリスクが少なく日常に取り入れやすいホルミシスの代表例です。
その中でも毎日の入浴に行えるのが「古代ローマ式入浴法」です。
まずお風呂でよく体を温めた状態から、10度ほどの冷水を30秒間浴びてください。
首の後から背中にかけて冷水を当てるのがおすすめです。
オランダンの大学病院の調査によるとこの入浴法で免疫力が高まり風邪をひきにくくなるそうです。
30秒以上と冷水を浴びる時間を増やしても効果に変わりはなく、男性よりも女性の方が成果が大きい傾向があったそうです。
櫻坂46の菅井さんもお風呂の最後に冷水を浴びているそうです。
サウナ
日常に取り入れにくい面もありますがサウナもいいホルミシスです。
- 脳の疲れが取れる
- 軽度の認知障害やアルツハイマーのリスク軽減
- 心筋梗塞や精神疾患のリスク減少・感情の安定
- 集中力アップ・睡眠の質改善・免疫力の増加
- 肌が綺麗になる・痩せやすくなる
サウナはお風呂と違って顔まで温められるメリットがあることや
この後ご紹介する高負荷インターバルトレーニングに近い効果も期待されています。
入る機会があれば無理のないようにチャレンジしてみましょう。
医者が教えるサウナの教科書――ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?
ポリフェノール
ポリフェノールとは植物が紫外線や感染症から自らを守ために作り出した成分で、苦味や色の素になっています。
つまり植物が身を守るための少量の毒=ホルミシスということです。
ポリフェノールの多く入った食品を取ることで、抗酸化作用やアンチエイジングに効果があります。
このブログでも「ポリフェノールが豊富な食品」というテーマの論文をもとに食品をご紹介しています。
摂取量の目安や、取り入れる時の注意点も解説しているので興味がある方は
ブログのカテゴリー欄から「美容/健康」➔「食事」をチェックしてみてください
- ハーブやスパイス全般(特にクローブとミント)
- ココアパウダー
- ベリー類
- ナッツ類
- お茶とコーヒー
- オリーブオイル
プチ断食〜空腹こそ最強のクスリ〜
「空腹」も日常に取り入れやすいホルミシスです。
その中でも1日の食事時間を8時間に限定するプチ断食は
- 続けやすい
- 費用が1円もかからず
- アンチエイジングなどメリット沢山
- 科学的に効果が実証されている
など、チャレンジしやすいのでおすすめです。
男性より女性の方が空腹に弱い、断食時間の過ごし方などの注意点もあるので、実践される方は過去のブログを読んでみてください。
「空腹」こそ最強のクスリ
高負荷インターバルトレーニング
最近ではランニングなどの長時間運動より、負荷が強くて短時間の運動を週2〜3日行うほうが良いのではないかという考えが広まっています。
これは、長時間の運動は慢性ストレスに近くなってしまうのに対し、短時間の運動は急性ストレス=ホルミシスとしての効果が期待できるからという面もあります。
高負荷と言っても、高重量の重さで筋トレをしなさいということではありません。
ここで言う高負荷とは「心肺機能=心拍数」のことです。
様々な行い方がありますが
高負荷トレーニング
- 全力に近いダッシュ
- 筋トレ
- バーピィー
など、行った後に「人と会話ができないほど息切れする運動」を20秒ほど行い10秒休む
もしくは30秒行い30秒休む。
これを合計4分〜8分、週2〜3回ほど行ってみましょう。
大事なのは心拍数を上げることです。
はじめから激しい運動をすると怪我の元なので、ウォーミングアップや、軽い運動から始めることなどに注意をして、初めのうちは週3回以上行わないようにしましょう。
はじめは週1回2分から初めるぐらいで十分です。
運動習慣が無い人は30秒速歩きして30秒ゆっくり歩くを12分異常繰り返す「インターバル速歩」もおすすめです。
代表的な高負荷インターバルトレーニングにはHIITやタバタ式トレーニングなどがあります。
少しきつめの知的活動
ノースイースタン大学バレット博士らによると
現時点で私たちの脳の重要なエリアは、何か難しい活動に打ち込んだときに発達することが多くの研究でわかっています。
身体的な活動だけでなく、精神的な活動でも=厳しい知的作業を行えば、私たちの脳は大きくて健康でいられる。
と述べています。
更に、博士によると
脳の活動量が増えるほど
脳の成長にも負荷が必要
- 疲労
- 挫折感
- イライラ
といったネガティブな感情が伴うことも指摘しています。
自分にとって少し不快なレベルの負荷を定期的に体験することが脳を若く保つのに必要と言えるようです。
ここで気をつけたいのは、2つ以上の作業を同時に行うマルチタスクや
同じことを繰り返し思い出したり考え続けてしまう反芻思考(はんすうしこう)。
これらは慢性ストレスに近く、認知負荷が強すぎるため避けるようにしましょう。
知的活動を行うときは健康的な時に1つのこと(=シングルタスク)を行い、それ以外の時間はリフレッシュしたり、別のことを考えられる状態を目指しましょう。
SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる
子供に常に厳しくするのは慢性ストレス
先進国でも珍しく日本では体罰などが社会的に許容されている面があるようです。
科学的にも体罰や過度に厳しい躾などのデメリットは多く発見されています。
常に緊張感を持って、見張られている感覚、何をしても指摘されるなどの教育方法は子供にとっての慢性ストレスです。
子供はこれらの慢性ストレスに対して脳を縮めたり変形させることで対応していることが近年わかってきました。
最近ではこのような子供に対する扱いを「マルトリートメント」と呼ぶこともあるようです。
ホルミシスの注意点と、まとめ
ホルミシスを取り入れることで細胞レベルでの若返りが期待できます。
注意点は慢性的にしないこと、負荷に耐えられない状況では行わないことです。
インフルエンザの予防接種を沢山したらインフルエンザを発症するでしょうし、サウナも無理に入りすぎては倒れてしまうかも知れません。
老化を促す活性酸素でさえ少なすぎては身体に良くないとされていて
抗酸化物質をサプリなどで過剰に取りすぎることも良くないそうです。
何事も程々に、耐えられる、一時的な、少しのストレスを意識して
ホルミシスを日常に取り入れて過ごしてみましょう!