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運動は体の炎症を抑える!運動が健康に必要な理由
運動が生活習慣病とも関連が深いことはよく知られています。
適度な運動をすることで、体力が向上し、免疫や、ホルモンの状態が整うためです。
そして、運動にはもう一つ体内の炎症を抑えるという大きなメリットがあります。
そして炎症は、美容面でも肥満や肌荒れと関連しています。
さらに現代では体内が慢性的に炎症することが、糖尿病、動脈硬化、認知症、がん、うつ病などの原因と考えられています。
運動と炎症の関連、健康や美容に欠かせない炎症対策、おすすめの関連書籍などをご紹介します。
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加齢による体力低下と健康
みなさん最近疲れやすくなったと感じることはありませんか?
実は、私達の体力は、男女差はありますが20歳頃をピークとし、30歳以降から10歳加齢するごとに5%〜10%ずつ低下します。
そして体力が20代の30%以下にまで低下すると要介護状態となります。
厚生労働省が出している統計の年代別体力と、年代別の医療費は面白いほど相関するのです。
「体力の低下=生活習慣病や他の病気などにかかりやすい」とてもわかりやすい関係です。
体力低下の原因は運動不足の生活習慣ではなく、加齢による筋力の低下が主な原因です。
この現象をサルコペニア(加齢性筋減少症)と呼び、白髪が生えたり、肌にシワがよるのと同じメカニズムで起こる加齢現象の1つだと考えられています。
なので加齢に伴う疾患の根本原因は、サルコペニアに伴う体力(筋力)の低下の可能性が高い、と考えられるようになったのです。
体力の低下と慢性炎症
身体中が「炎症」すると聞いてもいまいちピンと来ない方もいらっしゃるかもしれません。
炎症には原因が外からくるものと、内からくる物の2種類があります。
外からくる炎症の例を挙げると
- 風邪で喉が痛くなる
- 傷口に菌が入って化膿や腫れが起こる
- 痛みが出たり熱が出る
などです。
外から体内に異物が侵入し、それを追い出そうとしたり、やっつけようとすることで起きる「炎症反応」がこれにあたります。
内からくる炎症反応とは、筋力低下の他にもストレスや運動不足、肥満など体力低下を引き起こすような生活習慣で炎症反応が起きてしまうことです。
免疫細胞や白血球などの防御システムが暴走してしまうなどの原因で起こる内からくる炎症反応は、痛みが出たり、発熱を起こすレベルになるのはごく稀でほとんどの人は気付きません。
気づけないほどのレベルだと、対処しなくてもいいように感じてしましますが、着実に全身に起ってダメージを蓄積しています。
炎症が体に及ぼす影響
先ほど説明した内からくる、気づかないレベルの炎症が様々な問題を引き起こすことが分かってきました。
- 脂肪細胞が炎症→糖尿病
- 免疫細胞が炎症→血管内皮細胞に影響→動脈硬化・高血圧
- 脳細胞が炎症→認知症・うつ病
さらに最近では炎症によって分泌されるサイトカインという物質を介して、影響が「がん抑制遺伝子」に及ぶことが癌の原因だと考えられるようになっています。
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炎症を止めないと問題は解決しない
炎症が万病の、しかも特に深刻な病気の元になると話すと。
「糖尿病にも高血圧にも、うつ病にも薬があるから別にいいんじゃないか」と仰る方がたまにいらっしゃいます。
確かにこれらの問題に薬を使って対応するのが一般的な医療ですが、それは炎症によっておきた問題への一時的な対処療法でしかありません。
炎症対策をしない限り、薬を辞めればすぐに問題は再発しますし、他の問題まで発生し、死ぬまで何種類もの薬を飲み続ける生活が待っています。
なぜ体力の低下で炎症反応が起きるのか
体力の低下で炎症が起きる理由は、ストレス、免疫、ホルモンなど様々考えられます。
その中でも大きな要因の1つと考えられていのは「ミトコンドリアの機能劣化」です。
ミトコンドリアは筋肉細胞の中にある小器官です。
ミトコンドリアは赤色をしているので、ミトコンドリアが多く含まれる筋肉ほど赤い色をしています(ミオグロビンも赤色に関与)。
ミトコンドリアは筋肉細胞内で運動に必要な酸素と、ブドウ糖と脂肪酸を燃やして筋肉を収縮させるのに必要なエネルギー(ATP)を作り出しています。
ミトコンドリアは、ガソリンを燃焼させて車を動かすエネルギーを作る、まさにエンジンに例えることができます。
車のエンジンが古くなって不完全燃焼を起こすと排ガスを多く出すようになります。
ミトコンドリアも古くなると「活性酸素」という排ガスを体内に出すようになってしまいます。
この活性酸素が細胞や組織を傷つけ、それに刺激されて炎症反応が起こると言われています。
筋力が低下すること、まず、筋肉中のミトコンドリアの機能が劣化し、さらに運動をしなくなることで筋肉以外の臓器の代謝も低下。
結果として全身のミトコンドリアの機能が低下して、全身に活性酸素が生産され、全身で慢性炎症が起り、生活習慣病になるのです。
体内炎症への対応策
まず、一番簡単な対応策はサルコペニアに負けないように、運動や筋力トレーニングを行い体力をアップすることです。
次に睡眠を見直したりストレス対策としてマインドフル瞑想や自然と触れ合うことが体内炎症対策に有効だと分かっています。
体内炎症に照準を絞ってすぐにできるテクニックなどを解説してくれているおすすめの本は鈴木裕さんの「最高の体調」です。
最高の体調 ACTIVE HEALTH
炎症対策の本として科学的な根拠、読みやすさ、対策のバリエーションなどの点でこの本が一番わかりやすいと思っています。
読書習慣がない、本を買っても読む気がしない人にも、なんとこの本にはマンガ版もありますので、もっと手軽に炎症対策を知りたい方は是非チェックしてみてください。
まんがでわかる 最高の体調
運動をするときの注意事項
運動の仕方によっては逆にストレスホルモンが多く分泌され体を炎症させてしまう場合もあります。
日常的なトレーニングにはまず以下のことに気をつけてください。
- 空腹時に激しい運動をしない
- 有酸素運動を長時間しない
- 基礎的な体力がついたら短時間高負荷を意識する
おすすめのトレーニング方法などもこれからご紹介していこうと思います。
まとめ
体内炎症を抑えるには運動がもってこいですが、やり方が正しくないと1日1万歩歩いても効果が無かったり逆にストレスホルモンが多く分泌されてしまうなど、気をつけないといけないこともあります。
そして運動には、ミトコンドリアを活性化するだけでなく、気分を良くするホルモンを脳内に分泌したり、脳細胞を成長させたり様々なメリットがあります。
これからもおすすめの運動方法や、運動をするときの注意点などもまとめて行こうと思っています。
まとめ
- 体内の炎症は万病のもと
- 体力低下で体内炎症が起きる
- 体力低下の原因は主に筋力
- ミトコンドリアを活性化するのが運動の狙いの一つ