目次
- 1 パートナーと親密になるのが怖い!親密さに対する恐怖心を解説
- 2 依存に対する恐怖から親密になれない
- 3 依存に対する恐怖心のタイプ①
- 4 依存に対する恐怖心のタイプ②
- 5 自立に対する恐怖心から親密になれない
- 6 優しさに対する恐怖から親密になれない
- 7 感情に対する恐怖で親密になれない
- 8 怒りに対する恐怖で親密になれない
- 9 怒りを表現されることを怖れるタイプ1
- 10 怒りを表現されることを怖れるタイプ2
- 11 コントロールに対する恐怖心で親密になれない
- 12 拒否される・見捨てられることに対する恐怖で親密になれない
- 13 拒否される・見捨てられることに対する恐怖タイプ①
- 14 拒否される・見捨てられることに対する恐怖タイプ②
- 15 まとめ
パートナーと親密になるのが怖い!親密さに対する恐怖心を解説
前回の記事で、親密さとは
=「自分が自分らしくいられ、相手のその人らしさも承認できるような関係」
だとご紹介しました。
ですが、反対に親密といえない関係もあります。
不安定な愛着・親密さ
- 融合的な関係=いつも一緒に居ないと安心できない・共通点にばかり着目し、違いを受け入れられない
- 独立的な関係=距離をとってしか付き合うことが出来ない・心理的に近づく、共有するなどが困難
私達は皆、親密な関係を望んでいるようですが
現実にはそれを妨げるような心理が私達の中にあることも指摘されています。

今回はパートナーと親密になれない心理をウィークスとトリートの考えを参考に
解説していこうと思います。
依存に対する恐怖から親密になれない
幼い頃から、親やメディア、学校などで
幼少期の影響
- しっかりしろ、自立的になれ
- 弱さを見せるな・甘えるな
などのメッセージを受け続けていたり
辛い家庭環境で、誰にも頼らず一生懸命生きた結果として
「依存=弱いこと」と思い込んでしまう心理が強まる場合があります。
その結果
- 人を頼るのは弱いことだ
- 依存はよくないことだ
- 何でも自分でやるのが大切
と信じ込んでしまい、適度に依存することを恐れる心理が生まれます。
このような心理の人には2タイプの傾向があるようです。
依存に対する恐怖心のタイプ①
自分が依存しないようにしているので
パートナーからの適度な依存を理解し受け入れることが難しくなり。
そのためパートナーからの適度な甘えや依存に対して

と距離をとり、二人の関係が親密さから遠ざかるタイプ。
依存に対する恐怖心のタイプ②
もう1つのタイプは、自分はパートナーに依存できないが
パートナーが自分に依存することを無意識的に期待しているため
- パートナーの依存を無意識的に受け入れ過ぎてしまう
- 相手の問題を自分の問題と考えすぎ離れられなくなる
アルコール依存・DV・ギャンブル依存などを持ったパートナーの要求を受け入れすぎたり
自分の事のように考えすぎ、距離を取れなくなってしまうケースが有るようです。

①、②どちらのタイプも
共通点
- 自分からは依存しない
- 依存的なパートナーを選ぶ傾向がある
という共通点があります。
自立に対する恐怖心から親密になれない
依存に対する恐怖とは逆に
自立に対する恐怖でパートナーと親密になれない心理も有るようです。
幼い頃から、親やメディア、学校などで
幼少期の影響
- 誰かに頼って生きたほうが良い
- 受け身でいることが大切
- 自分の幸せはパートナー次第
- 女は結婚して夫に食わせてもらうものだ
- 女は男に守られるものだ
などのメッセージを受け続けていると
受け身で非主張的な自己表現が多くなり
- 自分は弱い・人に頼って当然
- 誰かに助けてもらわないと生きていけない
- 自分の人生に、自分で責任を負いたくない
などの心理が強まってきます。
個人の違い・自分は自分・適度な距離という認識が薄れ
常にパートナーを近くに感じ、依存的な欲求を満たすことで安心を得ようとしてしまいます。

パートナーが依存的な欲求を満たしてくれないと不満をぶつけ
距離を取ることに恐れを感じたり、パートナーを近くに感じるために
支配的で攻撃的な言動に現れることもあります。
優しさに対する恐怖から親密になれない
カップルの関係の中で優しさを実践することへの抵抗や恐れを感じる心理を持っている人がいます。
パートナー間の優しさに対して
- これってホント?現実なの?と疑いたくなる
- 自分が甘えすぎてしまうことへの不安
- 優しくすることに対して強い恥の感覚を覚える
これらの感覚を抱いている人が表面的に行うのが攻撃です。

攻撃的になり、二人が衝突するとストレスを感じる一方で
結びつきを感じる安心材料にもなってしまうのです。
- 傷つけられても疑問を感じない
- 攻撃的に振る舞ってないと不安
- 攻撃し合う関係から離れられない
感情に対する恐怖で親密になれない
生まれ育った家庭や教師、指導者の中に
幼少期の影響
- 激しく感情をぶつける人・不安定な精神状態の人がいる
- 激しい喧嘩を頻繁に見てきた
- 素直な感情表現を繰り返し無視・否定されてきた
このような環境で育った人の中には
感情をシャットアウトして、何も感じないようにすることで自分を守ろうとしたり
感情表現に対して無力感を募らせてしまう心理が生まれる場合があるようです。

そこまで行かずとも「話の論理性」を重視しすぎるあまり
- 自分の気持なんてわからない
- 気持ちを聴いてほしいとは思わない
- パートナーの気持ちを聴いてなにか解決するの?
とカップルの関係の中で感情を過小評価してしまう場合にも親密さから遠ざかります。
不思議な話ですが、感情に対する恐怖を持っている場合
「感情的な人をパートナーとして選択する傾向がある」と言われています。
怒りに対する恐怖で親密になれない
家庭環境や友人関係などの影響で怒りに対する恐怖心が強まるケースが有ります
怒りに対する恐怖心には2タイプあるようです。
5人に1人いると言われている「生まれつき特に敏感な人=HSP」
カップルの場合36%の確率でどちらかがHSPです。
自分、相手の敏感さの違いを理解するため、多くの人にとってカップル関係の必読本です!
怒りを表現されることを怖れるタイプ1
安易に怒りが表現され、攻撃的な言動が当たり前のような人間関係の中で成長し
傷ついた体験をしてきた人は、なるべく怒りを避けようとします。

その結果、パートナーの言動に対して過剰に警戒心を抱き、安心感を抱けないというものです。
パートナーのグチや少しの不満・指摘に対しても
怒りに対する恐怖心①
- 怒られた・否定された
- 自分が悪いのではないか
と恐怖心を抱き親密な関係から遠ざかっていきます。
怒りを表現されることを怖れるタイプ2
また、問題や葛藤を避ける傾向の強い家族の中で育った場合も
怒りの感情を適切に表現し、理解し合いより親密になることが難しくなる場合もあるようです。
自分の怒りによってパートナーを傷つけてしまうことを恐れるあまり
怒りに対する恐怖
- 不満や疑問を表現できない
- 無口になる・距離を取ろうとする
無意識の怒りをぶつけてしまうことを恐れるあまり
距離をとったりコミニケーションが希薄になり
親密な関係から遠ざかってしまうケースが有るようです。
コントロールに対する恐怖心で親密になれない
子供の頃、親が過度に
子供の頃の影響
- 親が過干渉
- 過保護
- 細々と口を挟まれた
などの経験があり
そこからの自由を願う心理がある人は
パートナーから自由を奪われるような恐怖心を感じている場合があります。

パートナーと親密になることで
- 干渉される
- 自由が奪われる
- コントロールされる
- 自分らしさを失ってしまう
などの不安を無意識に感じてしまうため親密さを恐れてしまう傾向にあります。

反対に非常に放任主義な親のもとで育った場合も
パートナーから受ける関わりがこれまでに経験したことのない
「干渉」「支配」として経験されることも有るようです。
拒否される・見捨てられることに対する恐怖で親密になれない
幼少期の経験や、体験などから些細なことでも気にしてしまい
- 拒絶されるのではないか
- 嫌われるのではないか
- 遠くへ行ってしまうのではないか
- 別れを切り出されるのではないか
などを強く恐れてしまう心理があり親密さから遠ざかる場合があるようです。
この恐怖心を感じている人の自己防衛は2つのタイプに別れます。
拒否される・見捨てられることに対する恐怖タイプ①
拒否される・見捨てられる結果を予想し、ダメージを最小限にするため
パートナーと心理的に近づかないにして自己防衛しようとする心理が働きます。
- 本気で好きにならないようにする
- 連絡頻度など距離をとって付き合う
- パートナーの存在を自分の中で大きくしすぎない
パートナーからは愛情が薄いと勘違いされてしまい
結局別れてしまうケースがあります。
拒否される・見捨てられることに対する恐怖タイプ②
もう一つは、拒否される・見捨てられる恐怖心から
必死にしがみつこうとする心理に堕ちいってしまう場合もあります。
- 好かれようと必死に努力する
- 一緒にいる時間を増やそうとする
- 繰り返し何度も愛情を確認したがる
- 親を追いかける幼児のように振る舞う
これらの行動は、恋愛初期には「愛情・情熱」として受け取られることも多いです。

しかし「好きだった所を嫌いになる心理」などもあり
次第にうとましく感じることも増え最終的には関係が終了してしまうことも有るのです。
まとめ
今回ご紹介した「恐怖心」に当てはまることが「悪い」ということではありません。
当てはまった場合は親密さについて「テーマ」があり、そのテーマについて取り組むことで
よりパートナーと親密になれる機会があるということだと思います。
今回ご紹介した「恐怖心」はほとんどの人が持っているものです。
これらの恐怖心を自覚したときは、感情を否定せず
アサーションを使ってパートナーに打ち明けてみるのもいい方法です。