瞑想を始めてはみたものの中々上手くいかない、マインドフルネスな生活を意識しても焦りを感じたり逆にメンタルが悪化したような気がする。
私達の身近にはメンタルについてすぐに相談できる専門家や、今の熟練度を客観的に評価してくれるツールはほとんどありません。
一人で瞑想やマインドフルネスに取り組んでも効果が実感できない、上手く行ってないような気がする。
そんな人はこの記事で紹介する項目をチェックしてみてください。
目次
意外と知らない!?瞑想やマインドフルネスが上手くいかない人の特徴
瞑想やマインドフルネスを初めてみたものの効果が実感できない人や、むしろ悪化しているように感じる人もいるかもしれません。
そんな人が陥りがちなポイントをまとめてみました。
皆さんも自分がそのような状況に陥ってないか確認してみましょう。
ポイント
- アクセプタンスを意識してない
- 気分や気持ちをコントロールしようとしている
- 気分や気持ちを否定している
- どんな事でも初めは少し苦痛だと認めていない
- 大きすぎる目標を掲げている
- ケータイ電話の着信音
少し考え方を変えれば修正できるものが多いです。それぞれの注意点や改善方法を見ていきましょう。
説明がわかりやすく、とても使いやすいのでマインドフルネスを始める最初の本におすすめです!
アクセプタンスを意識してない
マインドフルネスは思考の観察が重点ですが、アクセプタンスは思考の受容の意識が大切です。
カネギーメロン大学の実験では、マインドフルネスはアクセプタンスの意識が無いと効果はあまりないのではないか、という報告をしています。
一般的なマインドフルネスを実践する際に、アクセプタンス抜きのマインドフルネスは、アクセプタンスの技法を取り入れたグループにくらべてストレスの減りが少なかったと報告しています。
つまり、呼吸に集中して瞑想してくださいとか、足の裏に集中して歩行瞑想してください、マインドフルに家事をしてくださいだけでは効果が低い可能性があるのです。
アクセプタンスについての詳しい解説やトレーニング方法は↓の記事にまとめてあるので参考にしてみてください。
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
気分や気持ちをコントロールしようとしている
自分の気持ちをコントロールしようとしたり、感情を否定すると逆効果になります。
例えばミュンテ博士の有名な実験で、箸を横に咥えて口角を上げると脳が笑っていると認識して明るい気分になると実証されました。
しかしこの実験には追試験があります。
確かに、一時的に無理矢理笑顔を作っても気持ちは明るくなるのですが、長期的にはバランスを取るように気持ちが落ち込むことがわかっています。
香港科技大学のAnirban Mukhopadhyayは
と報告しています。
ですので
「ポジティブになるために瞑想をする」「今の嫌な気持ちを軽くするためにマインドフルを目指す」
といった動機が私達によりネガティブを意識させている可能性があります。
少し難しいですが、瞑想を続けた結果、色々改善する事はあっても、問題を改善するために瞑想するのは止めようということです。
気分や気持ちを否定・肯定している
瞑想やマインドフルネスを行う時は「肯定も否定もせずに感情や状態を観察し受け入れる」というのがとても大切です。
ですが、社会で暮らしている私達には社会からの影響を受けています。
一般的に歓迎される感情と、認められない感情が深くインプットされているのです。
本当の自分は「飲み会では静かに」「時に人にブチ切れたくなり」「周りとのコミニケーションが苦手で」「内向的で部屋に篭っている」なんて方もいると思います。
そんな人が瞑想を行なって心に浮かんでくる感情を素直に観察したら
「このままずっと一人でいたい」「飲み会に参加したくない」「嫌なあいつをぶん殴ってやりたい」など理想と違う感情が湧いて来るかもしれません。
そんな時に「こんなこと考えちゃ駄目だ!」とか「私が甘えてるだけだ」など感情を否定的に扱う必要はありません。
「自分は今そう感じているんだな〜」と感情に居場所を作るように観察するよう心がけましょう。
逆に「あいつを痛め付けてやりたい!」という感情が湧き上がったとします。
そこから「だってあいつのここが悪い」「あいつは私にこんな事をした」など感情を肯定する理由集めを始めてしまうこともよくあります。
そんな時は肯定の理由集めを始めた心の動きに気づき、そっと意識を感情の観察に意識を戻しましょう。
また脱フュージョンのテクニクを学ぶのも有効な手段です。
どんな事でも初めは少し苦痛だと認めていない
初めは上手くいかないのは当然のことなのである程度受け入れましょう。
適度なランニンングは健康的ですが、全く運動していなかった人がある日突然走ったら、息が切れ、気分が悪くなり、筋肉痛に悩まされるかもしれません。
健康的な食事を目指していきなり生野菜を食べ始めたら消化不良になったり、筋トレを始めたら手の皮が剥けたりします。
どんな良い事でも始めたばかりは少し苦痛が伴うものです。
これは一見当たり前のことですが、瞑想やマインドフルネスも同じ事かもしれません。
今まで自分の気持や感情に目を向けていなかった人が、突然瞑想やマインドフルネスを始めた際、自分自身のイメージと実際の感情に差があり驚くなんてことも考えられます。
また鬱っぽい人やトラウマがある人が過去の苦しみを観察しようとして、受け入れられずに否定していまい、感情がより大きくなってしまうことも考えられます。
このような瞑想初期にたまに現れる不快感を「自律性解放現象」という、嫌な気持ちを否定も肯定もせず観察する事がポイント。
瞑想を始めたらすぐに効果が出ると考えないようにしましょう。
瞑想自体を上手く出来るようになるためには時間が必要であること、上手くできないうちは失敗して少し苦痛を味わうことがあるかもしれない事も認めましょう。
自分を操り、不安をなくす 究極のマインドフルネス
初めから成果を求めて大きすぎる目標を掲げている
色々な実験を見ていると瞑想は一日に30分程行うと効果が高いようです。
ですが集中についての実験を見てみると、人間は集中を問題なくキープできる時間が15分程度しかありません。
そのため初めから毎日30分行うのはとても難しい事です。
私は「初日30秒」から初めてみる事をお勧めします。
なぜかというと瞑想やマインドフルネスは継続することが何より大事で、徐々に時間を増やしていけば良いのです。
皆さん想像してください1日目に1円貯金箱に入れ、2日目に2円入れ、3日目に4円入れ、4日目に8円、5日目に16円と倍額ずつ貯金していくと一ヶ月で何円貯金できるかイメージできるでしょうか?
なんと一ヶ月後には億単位のお金が貯まることになります!実際一ヶ月で億単位の貯金をするのは現実的ではありませんが☺️
スタートは信じられないくらい簡単な、焦ったいくらい最小限のスタートから始めて全くかまいません。
継続にはステップをクリアしていく実感を得ることが何より大切です。
また、瞑想やマインドフルネスを3分する事さえできない忙しさや、体調のときも必ず訪れます。
そんな時は「深呼吸を3回する」とか「10秒間目を閉じる」など簡単な代替行動(本来の行動の代わりになる行動)を予め準備しておいて、それを行う事で習慣が断たれにくくなるのでお勧めです。
携帯電話の着信音
そして現代的な問題が携帯電話の着信音です。
人間の脳はそもそもコミニケーションに気を向けやすくできているため、携帯電話の着信音を聞くと即座に集が向いてしまいます。
「一晩中本を読め!」と言われて実践できる人は少ないかもしれませんが、「一晩中おしゃべり」はできる方が多いと思います。
これも人間の脳がコミニケーションを重要視しているためで、携帯電話は人とのコミニケーションツールの象徴です。
瞑想やマインドフルネス中に限らず、仕事や作業でマックスに集中している時、携帯の着信音がなると脳はすぐに
「誰からの連絡かな?」「この時間てことはあの件かも」「もしかしたら。。。」など考え初めてしまします。
マックスに集中した状態から一度集中が途切れてしまうと、同じレベルに集中し直すのに25分かかるという報告もあります。
映画館での携帯電話が迷惑なのも頷けますね❌
瞑想やマインドフルネスを実践する際は是非、携帯の着信をオフにする事をお勧めします。
読書の時などにも携帯が視界に入らなようにする事もお勧めです。
ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45
まとめ
いかがだったでしょうか?
瞑想やマインドフルネスから効果を実感できない時は私もありました。
しかし筋トレして全く筋肉が増えない人がいないように、瞑想やマインドフルネスも続ければ必ず効果がでます、それは科学が証明してくれているのです。
皆さんも少しの時間でも継続して続けてみてはいかがでしょうか。
- 瞑想やマインドフルネスは効果を求めて行わない
- 感情は肯定も否定もせず観察する
- なんでも初めは難しいと認める
- どんな最小のスタートでも継続すれば成果出る事を意識する
- 携帯の音は集中の大敵!着信音オフがお勧めです
気持ちを肯定したり否定しない、観察するなどの感覚がいまいち掴めない、感情が強すぎて観察できないという方はACT(心理療法)を読むのをお勧めします。↓
マインドフルネスのトレーニングで意識したいポイントをまとめています↓