マインドフルネスを鍛える方法は瞑想だけではありません。
マインドフルネストレーニングは日常の中に簡単に取り入れる事が可能です。
コツさえ掴めば皆さんも自分でトレーニングを作り出すことも出来ます!
今回は日常に簡単に取り入れる事のできるマインドフルネスをご紹介します。
皆さんの生活も意識一つで見え方、感じ方が大きく変わるかもしれません。
目次
日常でマインドフルネスを鍛える方法!マインドフルネスを初めてみたい人にオススメ!
マインドフルネスは仏教の考えと西洋の心理療法が融合した考えだという事は前回の記事でご紹介しました。
マインドフルネスは「気付き、自己観察」を通じて以下の性質を意識したり、鍛えたりします。
- 自分の内面に反応しない性質
- 自己を観察する性質
- 自分の行動を意識できる性質
- 自分の内面を言語化できる性質
- 自分の内面を善悪でジャッジしない
マインドフルネスで自己観察の感覚をつかめると
日常の作業や習慣さえマインドフルネスのトレーニングに変わります。
というのも禅宗において「一掃除二心身(いちそうじにしんじん)」
という言葉があるほど家事はマインドフルネストレーニングに最適なのです。
マインドフル皿洗いで不安解消
結論から言うと、日常でマインドフルネスを鍛えるポイントは
マインドフルネスポイント!
- 現在行っていることに対して五感や内面に意識を向ける
- 変化や感じ方に気づいて言語化する
- その変化に心を奪われず観察する
- 内面を良いもの・悪いもの=善悪で判断しない
これらがポイントです。
これを日常に取り入れるため、禅宗には「三心掃除」と言う考えがあります
- 心を清める掃除
- 心を磨く掃除
- 心を鍛える掃除
これだけを聞きくと「掃除にそこまでの効果は無いのでは?」
と思ってしまいますが、実は実験で効果が実証されているのです。
2015年にユタ大学が被験者にベトナムの高僧
ティック・ナット・ハンの文章を読むように指示しました。

「皿洗いの時はそれだけを考えなさい、しっかり心を止めて皿洗いできなきゃお茶も飲めません。お茶を飲みながら他のことばかり考えてしまうだろうからです。
このように、私たちは未来に心奪われ、今このひと時を本当に生きる事ができずにいるのです」(たてがみ君の要約)
その次に被験者に「水温や洗剤の泡の感覚に意識を向けて皿洗いするように」と伝えたところ
6分間のマインドフル皿洗いで不安や神経症のレベルが27%下がり
新しいアイデアを思いつく確率が25%も上がったのです。
この実験は皿洗いでしたが掃除、歯磨き、炊事、洗濯、食事、お風呂。
なんでも今に集中してマインドフルに行う事で同じような効果が期待できます。
家事をしてる途中に「あれもしないとな〜」「明日の予定は〇〇」など考えずに
先程のポイントを意識しながら没頭するイメージが大切です。
説明がわかりやすく、とても使いやすいのでマインドフルネスを始める最初の本におすすめです!
マインドフルネスであなたらしく -「マインドフルネスで不安と向き合う」ワークブック-
マインドフル今に生きる運動
禅宗の座禅のに「即今目前(そっこんもくぜん)」=今目の前にあることだけを考えよ
という心得があります。
とてもマインドフルな考えです。
そして今に集中するのに最適なのがエクササイズではないかと指摘する研究があります。

ルートヴィヒ大学は軽いランニングを週に2時間
12週間継続した被験者のマインドフルネスが向上したと報告しています。
研究チームは
「運動による呼吸や心拍数、体温変化が自分の体に意識を向けさせマインドフルネスを高めた」と説明しています。
皆さんが日々ランニングやウォーキング、ヨガや太極拳、筋力トレーニングなどをされているなら
身体の変化に意識を集中させることでマインドフルネスが向上する確率が高いと言えます。
求め続ける生き方の限界
現代はSNSの普及もあり、個人が情報を発信しやすくなりました。
そこら中に有名人や成功者がいる状況になっています。
Twitterやインスタグラムは、自分と同じくらいの年齢や性別の人が幸せそうに
楽しそうに過ごす姿を伝え、自分もそうありたいと思わせます。
しかし、ポジティブ心理学の研究によると
「お金や物や地位、名誉」などの「外発的な報酬」は手に入った瞬間は気分が良くなりますが
残念ながらその喜びは長続きしない事がわかっています。
500万円の車を買えば次は1000万円の車が欲しくなり
念願のマイホームを建ててもプール付きの家に嫉妬してしまう。
好きな物への耐性がついてしまい
同じ満足を得るのにもっと上のランクを追い求め続けていつまでも満たされる事がない。
ポジティブ心理学者はこのような過程を
「快楽の順応(かいらくのじゅんのう)」と呼んでいます。
より消費し、より獲得し、より高い地位になればなるほど幸せであり続けるのが困難になるというのです。
「お金や物や地位、名誉」などの「外発的な報酬」を求めることは幸福を手に入れる妨げになるというのが心理学者の見解です。
今に満足できず、ずっと物足りなさを感じる人生が本当に幸福と呼べるのでしょうか?
そんな今こそマインドフルネス
ポジティブ心理学者がお金や、物、地位、名誉などの「外発的な報酬」を評価しないといっても
最初はなかなか受け入れられないものです。
お金が欲しい、いい家に住みたい、高い地位や名誉がほしい
そう感じるのは普通のことだと思います。
ですが、いますぐ一億円の宝くじを手に入れることも、モテモテになることも現実的に難しいです。
「外発的な報酬」に対する欲を断ち切って辛く厳しい修行をしようという事ではありません。

マインドフルネスは今既に手に入れている物を見つめ直したり
現状を楽しむ、新しい側面に気づくのにうってつけです。
しかもお金もかからず、今すぐに始められます!
ハーバード大学教授で幸福研究の専門家タル・ベンシャハーはこのように言っています。
「人は有効に時間を使う方が暇つぶしをするよりも幸福度が高い」
家事もトレーニングも嫌々やるくらいならマインドフルにしてしまいましょう!
まとめ
今回は禅宗の考えを元に日常の中にマインドフルネストレーニングを取り入れる方法をご紹介しました。
まずは携帯やテレビを見ながら食事をすることをやめてみたり
散歩をする時は未来や過去を考えずに身の回りの景色や植物などに注意を向けるところから初めてみても良いかもしれません。
- 禅宗の考えと同じで家事はマインドフルネストレーニングに変換できる
- 皿洗いでもマインドフルに行えば不安が低下する
- 運動やエクサシズもマインドフルネス向上に効果的である
- 外からの刺激ばかり強くするのは幸せから遠ざかる可能性あり
- 人は有効に時間を使う方が暇つぶしをするよりも幸福度が高い
瞑想やマインドフルネスの効果が出なかったり失敗してしまう方は↓
実際の活用体験
この活用体験は、私が今回紹介したテクニックを使うときに心がけていることや、使ってみた個人的な感想文です。皆様の活用に生かして頂けると幸いです。
私がマインドフルネスを日常に取り入れて良かったと感じた体験があります。
散歩
私は散歩を日課にしていましたが、当初は運動習慣として取り入れるのが目的だったため、ただ歩く事が目標でした。
その時に身体に対してマインドフルになることも出来るのでしょうがそれならジムのランニングマシンで歩行を行えばいいだけです。
せっかく外を歩いているのだから空気の暖かさや、風邪の肌触り、太陽光の熱量、景色の移り変わりも観察してみようと思い始め、そこから散歩がとても楽しい趣味になりました。
特に雀(スズメ)やカラスなどはイメージとして頭の中にありますが、改めてよく観察するとかなりカッコイイです^_^
こんな模様してたんだ、とか顔つきや俊敏さを観察すると驚く事が多いです。
家の近くで季節的に桜が咲いていたので眺めていましたが、これも改めて近くで観察してみました。


上の写真のように桜は遠くから見るとやはり「薄ピンクの花」という印象ですが近くで観察してみると
花びらはほとんど白に近いくらいで蕾(つぼみ)の方がピンク色が濃いです、花の真ん中に花粉を蓄えている花糸(かし)と言われる部分が密集していて少し気持ち悪い。


もっとよくみると花びらには縦に細かい線がたくさん入っていました、枝は色も手触りも劇渋で桜の花が際立つのはこの劇渋な幹や枝のおかげなのかもと思いました。
一般の人は「桜を改めてそんなに観察して何か意味があるのか?」と言われそうですけど。
皆さんは観察の素晴らしさを既にご存知です。筋力トレーニング中や、真剣に桜を観察している時は過去も未来もありません。