前回は習慣化の王様If thenプランニングをご紹介しました。
かなり効果のあるテクニックですが、100%誰でも成果が出るとは限りません。
そこで今回は、If thenプランニングと合わせて使いたい、習慣化のソフトテクニックをご紹介。
簡単ですぐ出来るものばかりです!是非チェックしてみてください。
習慣化のソフトテクニックを紹介
習慣化を全く出来ない人は恐らくこの世の中にほとんどいません。
なぜなら習慣化した方が楽で、脳もそれを望んでいるからです。
習慣化し、自動化した行動や、考えは、改めて考え直すことや、意志の力をほとんど必要としません。

脳は常に省エネを求めているので習慣化はある意味、辛いことではなく、楽をしたい脳の働きを利用するような面があります。
それを意識して、今回ご紹介するテクニックをご覧ください。
20秒ルール
20秒ルールはハーバード大学でポジティブ心理学講座を担当しているショーンエイカーが広めたテクニックです。
使い方はとてもシンプル。
習慣化したい行動は始めるまでの時間を20秒短くする。
これだけです。
ヨガを習慣化したいなら、ヨガマットは引きっぱなしで構いません。
ジム通いを習慣化したいならウェアーやシューズをすぐに身に付けられるよう出しておいたり、家から近いジムに通いましょう。
読書や勉強なら、机の上から本を片付けずに開いたままにしたり、貯金箱と財布を置く位置を近くしたり。
ともかく行動までの時間を20秒短くする工夫をしてみましょう。
さらに20秒ルールは辞めたい習慣にも使えます。
勉強中にスマホを弄るのを辞めたいなら、電源を切って、下駄箱の奥にでも置きましょう。
すぐテレビを見るのを辞めたいなら、テレビのコンセントを毎回抜いて、リモコンから電池を出しておきましょう。
タバコも吸うまでに20秒以上かかるようにした方が辞めやすいです。
脳の面倒くさがりな性質を利用しましょう。
パワフル・バーブ
習慣化したい目標はより強い動詞を使って書き出しましょう。
「何がなんでも」「決意した」「確信している」「間違いなく」
目標に届いたらいいな、ではなく結論のように力強く目標を立てるだけで習慣化出来る確率と、身につくまでのスピードが上がることがわかっています。
目標は何かを禁止するものより「〇〇すれば〇〇出来る」のように作るのもポイントです。

「太るから食べちゃいけない」よりも「食べ過ぎなければ痩せることができる」
「運動するためにだらだらしちゃいけない」よりも「運動すればメンタルも脳機能も体型も改善できる」といった感じです。
確信するように書くと迷いが少なくなり行動しやすいです。
長期目標より、短期、中期目標に使う事をお勧めします。
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
パブリックコミットメント
「ロバートチャルディーニ:影響力の武器」でも解説されていますが
人間は行動に一貫性を持ちたがる生き物なので、周りに目標を言うことで達成率が上がります。
このテクニックをパブリックコミットメントと言います。

パブリックコミットメントをしたグループの方が、しなかったグループより貯金額が60%多かったという実験や、その他多くの検証が行われている歴史あるテクニックです。
さらにパブリックコミットメントの成功率を高めたい時に意識した方がいいのは
- 目標を話す相手を、自分の信頼する人にすること。
- 目標を相手に宣言したら、定期的に経過報告をすること。
この二つです。
目標を話せる相手やパートナーが近くにいない人も、目標は立てるだけでなく定期的に思い出すことがとても大切です。
頻度を上げる
ビクトリア大学が習慣化について実験した結果「習慣化と相関しているのは頻度である」という結果がわかりました。
If thenプランニングを行う際のポイントでも伝えしましたが、なるべく毎日起きることと関連づけした方が習慣化しやすいです。
具体的には「4」が習慣化のラッキーナンバー。

習慣にしたい目標のスケールにもよりますが、瞑想を習慣にしたいなら、一日1時間の瞑想を週に2回するするより、一日15分の瞑想を週4回する方が習慣化しやすいです。
この際、習慣化と目標の効率は別に考えてください。
瞑想の効果は一日20分〜30分が効果的ではありますが、初めは一日5分でも習慣化できた方がいいです。
同じように、目標によって、一日4回とか、週に4回とか、月に4回とか、4回できるスケールを目安に習慣化を行ってください。
簡単な習慣は25日、難しい習慣は50〜60日程度で身につきます。
60日間継続できる強度を超えないように設定しましょう。
仲間を作る
習慣を作りたい時には、同じ目標を持つ仲間やコミュニティーを作るのが良い方法です。
仲間の力は強力で、過去の実験でも、被験者にジム通いを習慣化させたい時は、報酬としてお金を渡すよりも、ジムに一緒に通う仲間を作る方が習慣化しやすい事がわかっています。
パートナーや、友達、同僚の中で同じ習慣を目標とする人を探してみましょう。
SNSを活用するのもとても良い方法です。
SNSを活用する際、気を付けて欲しいのは「良い報告も悪い報告も行えるコミニティを作ること」です。

SNS上には自分が楽しい時、良い事が起きた事しか上げたくない人もいますが、習慣化には失敗が付き物です。
うまく行った事、成功を分かち合うのもとても大切ですが、励ましあったり、失敗から立ち直る工夫や方法を話し合えるコミュニティーに所属するのが理想です。
習慣は朝の方が作りやすい
2017年ニース・ソフィア・アンティポリス大学が、48人の学生を「朝15分ストレッチするグループと、「夜15分ストレッチするグループ」に分け、習慣化するまでの期間を調べました。
他の習慣化のテクニックは使わずに、朝と、夜で分られた2つのグループは、結果「朝グループの方が1.5倍程早く全員が習慣を身に付けられた」と報告しています。
この実験からもわかるように、習慣は夜より朝、午後より午前中の方が身に付けすいです。

それは誘惑に負けずに、自分の意思をコントロールする前頭葉が朝や午前中の方が元気で、より誘惑に負けず、正しい意思決定を行いやすいため習慣が形成されやすいです。
さらに朝目覚めた時から90分程は、脳内にコルチゾールというホルモンが分泌されており、現状に適応する能力や、より行動を起こしやすい状態が整っています。
ですが一日の中で、選択や決定を繰り返すと、脳は「決定疲れ」を起こし、誘惑に弱い状態になってしまいます。

朝の支度ほど、夜の寝る準備はてきぱきと行えない物ですよね。
ですので、「走る」「数える」「法則に従って行動する」などの単調で作業的な習慣よりも
「文章を書く」「アイデアを出す」「大事な決定をする」などの意思決定や創造性が必要でクリエイティブな習慣はできるだけ午前中に行うようにするのも良い工夫です。
まとめ
習慣化テクニックで最強なのはIf thenプランニングですが、今回紹介したソフトテクニックも意識して組み合わせればさらに効果は上がっていきます。
習慣の簡略化、細分化、仲間の作り方などを意識して習慣を身につけていきましょう。
まとめ
- 20秒できるように簡略化していく
- 目標は強い言葉で書く
- 信頼する人に目標を伝え、定期的に報告する
- 4を意識して習慣の頻度を上げる
- 同じ目標を持った仲間やコミュニティーを作る
- 習慣は午前中の方が身につきやすい
コメントを残す