人間の活動は30%から50%は習慣でできています。
つまり習慣を上手く使いこなせば人生の半分近くを自分の意思で、効率的に行動できるようになるという事です。
ですが習慣を身につけようと思っても続かなかったり、上手く身につかないことも良くあることです。
今回は習慣化が上手くいかない場合の対応策をご紹介します。
目次
習慣化が上手くいかない時の対応策
ウィスコンシン大学の習慣化に関する要点をまとめた研究でも
- 簡略化
- 細分化
の二つが大切だと報告されています。
習慣化が上手くいかない人は、この二つの要素を念頭に、そのほかの要点もチェックしてみましょう。
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学習慣を手軽にするべし
以前紹介した内容とも重複しますが
ジムに行くとか、習い事をするなど今まで経験の無い、難しめの習慣は身につくまで60日ほどかかる事が分かっています。
それに対して、家事や日記などの軽い習慣は25日ほどでも身につきます。
一度身についた習慣に、次に必要なのは「手軽さ」です。
前回の記事でも20秒ルールなどを紹介しましたが、どうすればもっと手軽に習慣を実行できるのかを考えるのが継続のポイントです。
「習慣を身につけること」と「習慣を継続すること」は似ているようですが分て考えましょう。
簡単でいいので記録をとるべし
「塵も積もれば山となる」という諺(ことわざ)があります。
小さな習慣も継続する事が大事です。
その過程で、塵が積もっていく事が目に見えていた方がモチベーションを維持しやすいです。
具体的に活動や、記録、感想、次回への豊富などを記録出来れば最高です。
そこまでできなくても、カレンダーに習慣が行えた日に○を付けていくだけでも習慣が身につきやすくなります。
努力や習慣の継続を、後から振り返ったり、見る事のできるように工夫してみましょう。
お勧めなのは「継続回数/リカバリー回数」を記録することです。
例えば「朝10分間散歩する」という目標を立てたとします。
カレンダーや日記に、散歩を継続できた日を記録することで達成感や自分の成長を感じる事ができます。
ですが365日毎日散歩できる可能性はとても低いです。
ですので何日かは散歩できない日や、サボってしまう日ができるはず。
そのサボりから、散歩を再開した日も見えるようにカウントしていきましょう。
「8/6」と記録すれば「今、散歩は8日連続で継続できていて、挫折したけど再開した回数は6回だな」とすぐにわかります。
「習慣は途絶えてもまた再開してきた過去がある」そのことが意識できるだけでも習慣が継続する可能性は高まります。
習慣化が失敗する時のきっかけを見つける
このテクニックが今回紹介する中で最も重要で、効果があります。
よくある話ですが
- 読書をするはずが、気づいたら携帯で動画をみていた
- ジムに行くはずが、ペットと遊んでいた
- 勉強するはずが、部屋の掃除をしていた。
これは習慣化で挫折する時にとても多い出来事です。
ですが、一度や二度、習慣が失敗しても落ち込んだり、自分を責める必要はありません。
落ち込む代わりに、後から失敗した場面を思い出して習慣が途切れた「きっかけ」と「その時の感情」を見つけて記録してください。
- 「読書のはずが、気づいたらスマホを手に取り、LINEだけ確認しようと思って、それからついでにinstaも見初めて、気づけば2時間もみていたな」
- 「ジムに行こうとしたら、ペットがこっちをみて寂しそうに鳴いたから、頭を撫に行ったら甘え出して、結局一緒に遊んでしまったな」
- 「勉強するはずが、部屋の散らかってるのが気になり、一箇所だけ片付けたら、その周りも掃除し始めてしまった」
このように習慣が途切れる「きっかけ」と「その時の感情」を見つけ出します。
これだけでも「あ、習慣が途切れるパターンに入ったぞ」とか、「軽い気持ちで始めるけど、習慣が途切れた時の罪悪感は結構大きいんだよな」と気づく事ができ、習慣を継続しやすくなります。
きっかけになる感情から逃れられない時は「脱フュージョン」のテクニックを使うのがお勧めです。
さらに、その「きっかけ」や「感情」がいつも起こるならIf thenプランニングを使って対策しましょう!
「If =きっかけが起きたら then=〇〇するプランニング」を設定して、習慣を邪魔する行動や心理に予め対応策を準備します。
- If=読書前に携帯をチェックしたくなったら then=片足立ちして、足が地面に着くまでは携帯を確認、上げてる足が地面についたら携帯の電源を切って読書」
- If=ジムの前にペットが鳴いたら then=それに「行ってきます」と答えて、後で遊ぶ時間も確保する
- If=勉強中に気になった事、やりたくなったことがれば then=準備しておいたメモ用紙に「勉強の後にする事リスト」として書きだし、勉強終了後に行う。
習慣が途絶えるきっかけや、感情は1つに限らず、複数存在していることもあるので、1つずつ見つけて対応していきましょう。
ご褒美を設定する
やはり習慣化にはご褒美が必要だと思う人もいると思います。
モチベーションを上げるのにご褒美(外発的報酬)を設定するのはベストな方法ではありませんが、一定の効果はあります。
ただしご褒美の設定の仕方がとても重要でポイントが2つあります。
- 脳が喜ぶご褒美にすること
- ご褒美を定期的に思い出す仕組みを作ること
この二つです。
脳が喜ぶご褒美
当たり前ですが脳は想像します。その想像力がモチベーションに繋がります。
ですので、自分へのご褒美も「〇〇円貯金できたら、ご褒美に1万円分買い物する」よりも「好きな彼を買い物に誘って、一緒に〇〇を選んでもらう」にした方が効果的です。
脳にとって「1万円」とか「〇〇を買う」というのはただの数字、単なる行動として処理されてしまうためモチベーションをあまり向上させません。
ご褒美は脳が想像して、喜ぶような状況、感情も設定しましょう。
「ジム通いが○週間続いたら、友達と海水浴に行く」 これらのご褒美をステップ毎に設定しておくのもお勧めです。 過去に外発的報酬と内発的報酬の記事でも触れましたが、自分へのご褒美を設定して上げたモチベーションは、ご褒美を忘れた瞬間に失われます。 ペンシルベニア大学が2055人を対象に行った実験でも、ご褒美を設定されただけのグループと、ご褒美を定期的に思い出すグループでは、たった14日でも、思い出すグループの方が20%作業量が多くなっていたのです。 ですので、ご褒美はこまめに思い出すようにしてください。 その際にお勧めなのは、目標も一緒に思い出す事です。 なぜ自分はこの目標を立てたのか、そうする事でどんな良い事があるのか、誰の役に立つのか、将来がどう変わるのか+ご褒美を手に入れたらどうなるか。 これらのことを思い出しながら習慣に励みましょう。 習慣化が上手くいかない事は、誰にでもよくある事です。 習慣が上手く継続できない時、一番よくないのは自分を責めることです。 習慣は途切れた時挫折するのではなく、継続できない自分を責めた時に挫折する可能性が高くなります。 習慣が上手くいかない時も、自分を責めずに、落ち着いて、できる対処法から実践してみましょう。 まとめ ご褒美を定期的に思い出すようにする
まとめ