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マキシマイザー度を診断!結果に対する2種類の完璧主義
前回、「選択結果の受け取り方で満足度が変わる!後悔と完璧主義」では、選択結果に2種類の受け取り方があると解説しました。
その2つとは
- マキシマイザー=いつも最高の結果を求め続けるタイプ
- サティスファイザー=最高でなくとも、ある程度の結果で納得できるタイプ
2つの違いを解説し、選択結果の満足度はサティスファイザーの方が高いことも解説しました。
しかし、特別な場面では多くの人が最高の結果を目指し、マキシマイザー的になると思います。
特別な場面
- 絶対に失敗したくない選択
- 多くの中から1つだけを選ぶとき
また、根っからのマキシマイザーだとしても心配はいりません。
カナダのウォータールー大学が行った研究によると、マキシマイザーには
2種類のマキシマイザー
- 評価系マキシマイザー
- 促進系マキシマイザー
の2種類があり、実はこの2つのマキシマイザーの満足度は大きな差があるのです。
今回はまずマキシマイザー度を測るテストをご紹介したあと、2つのマキシマイザーの違いについて解説します。
後悔しない超選択術
マキシマイザー度診断テスト
まず心理学者のバリー・シュワルツの作った「マキシマイゼーションスケール」
を使って自分のマキシマイザー度を知ることから始めましょう!
採点方法
- 1点=全く当てはまらない
- 2点=当てはまらない
- 3点=やや当てはまらない
- 4点=どちらとも言えない
- 5点=やや当てはまる
- 6点=当てはまる
- 7点=とても当てはまる
今からご紹介する6つの質問に上記の点数をつけて行って下さい!
- 質問①
You Tubeを見ていて、そこそこ面白いと思っているのに、もっと面白い動画がないか検索してしまう。
- 質問②
今の仕事に満足していようがいまいが、常にいい職場を探すのは当然だと思う。
- 質問③
友達や恋人にあげるプレゼントで悩むことが多い。
- 質問④
DVDをレンタルする際、自分にとって最高の1本を選ぼうと思い、選ぶのに苦労する。
※DVDレンタルをしない人は、わりと取り返しのつく選択でも完璧を求めるかについて考えてみるのが良いかもしれません。
- 質問⑤
何をするときでも自分に対して最高の基準を求めている。
- 質問⑥
買い物や食事のメニュー、恋人選び、仕事選びなど、2番めにいいもので妥協したことは一度もない。
選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)
マキシマイザー度診断テスト結果
6つの質問につけた点数を全て合計したあと、6で割って平均点を出しましょう。
小数点以下2桁=○.〇〇点、まで出してくだい。
それでは点数ごとの分類を見ていきましょう。
5.5点以上=最高クラスのマキシマイザー
平均点が5.5点以上であった場合、あなたは最高クラスのマキシマイザーである可能性が高いです。
どのくらい高いかというと、全体の約10%しかいないと言われています。
物や情報が溢れ、選択肢が多すぎる現代で強いストレスを受けている可能性がります。
この後ご紹介する2種類のマキシマイザーの違いを理解すると同時に
自分の結果に対する寛容さを身につけることをおすすめします。
がんばりすぎるあなたへ 完璧主義を健全な習慣に変える方法
4.75〜5.4点=典型的なマキシマイザー
あなたは上位30%に入るマキシマイザーです。
1990年から急速に増え始めていると言われるマキシマイザー、その典型的なレベルです。
更に良い選択を求めるあまり、ストレスを感じてしまいがちです。
サティスファイザーの感覚を知り、ほどほどで足ることを知れば選択を楽に感じ、満足度が上る可能性があります。
前回の記事でサティスファイザーになるためのアドバイスをしています。
3.25〜4.74点=マキシマイザー的傾向のサティスファイザー
最も一般的であり、選択の種類や結果により起きた感情変化で満足度が変わってきます。
自分の中のマキシマイザー的な部分を自覚して、どの分野や出来事で強い執着やこだわりが生まれるのかを知りましょう。
2.6〜3.24点=典型的なサティスファイザー
典型的なサティスファイザーです。
選択の結果に思い悩むことは少なく、選択の結果に満足をする場面が多いです。
選択の合理性を高めていくことを心がければ、さらに「後悔しない選択」を行いやすくなっていきます。
2.5点以下=最高レベルのサティスファイザー
なんと、全人口に占める割合が1%ほどと言われている最高レベルのサティスファイザーです。
自分の選択結果に満足できているので、選択におけるストレス傾向はかなり低い状態で生活できると考えられます。
良いマキシマイザーを目指そう!
選択結果に不満を抱きやすく、ストレスを溜め込みやすい傾向のあるマキシマイザー。
カナダのウォータールー大学が行った研究によると、マキシマイザーには
- 評価系マキシマイザー
- 促進系マキシマイザー
の2種類があり、実はこの2つのマキシマイザーの満足度には大きな差があるのです。
- 評価系マキシマイザーは
「客観的に見て、正解・最高の選択肢があるはずだ!」という前提、選択に対する幻想に縛られ、ありとあらゆる可能性を検討しようとする傾向が強く満足度も低い傾向がある
- 促進系マキシマイザーは
多くの選択肢を徹底的に調べ上げるものの、それぞれのメリットとデメリットを比べて、ポジティブな面を見出そうとする傾向がある
評価系マキシマイザーは徹底的に選択を調査する段階で「最高の結果、正解の選択」を求めてしまいます。
その結果すべての情報を抱え込み「あっちが良いかも」「こっちが良いかも」と取捨選択ができず決断が遅れます。
さらに、さんざん迷って決断した物より良い選択肢
評価系の後悔を生むもの
- 新作
- 上位互換
- より良いもの
が現れると「もう少し待ってばよかった!」「あっちの選択肢のほうが良かった」と激しく後悔するのです。
決定力! 正解を導く4つのプロセス
2つのマキシマイザーの反応
スマートフォンで例えると
マキシマイザーが新機種にするのに徹底的に調査を行ったとします。
その結果iPhone11を選ぶことにしました。
しかし、iPhone11を購入した1週間後にiPhone12の発売が発表されたとします。
促進系マキシマイザーなら
「iPhone12の性能は素晴らしそうだけど、実際の使いやすさや実用性は未知だし、選んだ段階ではiPhone11がベストな選択だったな、次に機種変するときにはiPhone20が出てるかも!」
と選択の限界やポジティブな面に着目するでしょう。
これが評価系マキシマイザーなら
「もう1週間判断を待ってiPhone12にするべきだった、iPhone12が最高の選択だったかもしれない、後2年はこのiPhone11を使わないと行けないなんて、なんてついてないんだ」
このように選択の限界に目を向けず「最高・正解の選択」があるという思考に縛られ満足度が低くなってしまうでしょう。
結婚やマイホームの購入などでも評価系マキシマイザーの思考が強まれば人生は後悔だらけになってしまいそうです。
もしマキシマイザーで評価系の傾向があるなら、サティスファイザーか促進系のマキシマイザーの感覚を学んでいきましょう。
自分の限界を知る知的謙遜を鍛えてみることで「選択の限界」や完璧主義が和らぐ可能性があるかもしれません。
格差は心を壊す 比較という呪縛
まとめ
選択の仕方だけでなく、結果の受け取り方で満足度は変わります。
自分がどれだけ完璧を求めているかを知り、結果に対する対応にも意識を向けてみてはいかがでしょうか
カナダのウォータールー大学が行った研究(促進系マキシマイザー・評価系マキシマイザー)というものは、何か文献などを参考にされましたか?
もし参考にした文献などがあれば教えていただきたいです。
ぷーさんコメントありがとうございます。
ご質問頂いた箇所は「後悔しない超選択術」58pの引用になります。
この引用元の文献は↓だと思います。
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0146167216689065
よろしくお願いします。