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クリティカルシンキング!現代人必須の「批判的思考」を高める5つのメリット

- SNSで見かける怪しい情報
- テレビや新聞で報道されているニュース
- 友達から聞いた噂話や雑学
私達の周りは情報で溢れています。

それらの情報を言われるがままに鵜呑(うのみ)にせず
適切なチェックを行うこと
それが「クリティカルシンキング=批判的思考」です。
今回はクリティカルシンキングを行うメリットを紹介します。
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問題を解いて行くことで
知らない内に陥っている思い込み、判断の歪みを直し、科学的思考を学ぶことができます!
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クリティカルシンキングのメリット
前回ご紹介したようにクリティカルシンキングは
トレーニングで伸ばすことのできる能力です。
まずはクリティカルシンキングの持つ様々なメリットをご紹介します。
クリシンメリット①人生のトラブルが減る
カリフォルニア州立大学の心理学者ヘザー・バトラー博士は
19歳〜28歳までの224人を対象にした研究を行っています。

その研究ではクリティカルシンキングが上手な学生ほど
人生のあらゆるトラブルが少ない傾向があることが分かっています。
- 時間を間違えた
- タバコを吸わない、野菜を食べる
- 飲酒運手や交通事故が少ない
- 友人に暴言を吐く事などが少ない
- お金の支払が間に合わないなどが少ない
この研究では同時にIQテストも行いました。
バトラー博士いわく
IQが高い人にも人生のネガティブな出来事が少ない傾向が見られたが
クリティカルシンキングの方が結果が良いようだ。
クリティカルシンキングを行うことで
人生のトラブルを減らすことができると示唆されています。
クリシンメリット②物事を判断するのが上手くなる
クリティカルシンキングのポイントである
クリティカルシンキングの主なポイント
- 「脳の反応」に待ったをかける
- 「思い込み」に陥ってない確認する
- 情報の「分かっていない部分」にも目を向ける
などは判断能力も向上させます。

クリティカルシンキングは
人生のあらゆる選択や判断をより良いものにしてくれるのです。
例えば皆さんがある商品を購入しようか迷っているとします。
そんな時、クリティカルシンキングを行えれば
- そもそもこの商品にお金を払うべきかをまず考える
- この商品でできることが他の商品でもできないか考える
- 他の商品の情報や・複数の購入先を検討する
- 商品のメリットとデメリットの2面性を調べる
- 商品に対する口コミの信憑性について考える
- 長期的に使った時のコストも考える
など批判的思考を実践することができ、より合理的な決定に近づきます。
クリシンメリット③これからの時代を生き抜くのに必須
インターネット・スマホやSNSの登場により
私達の周りには情報が溢れ、その処理に追われる時代になっています。

私達は情報の「判断・決断」をより早くする癖がついています。
その早すぎる判断には
「思い込み」や「印象・イメージ」「感情」などが常に付きまとうのです。
情報に対する能力
- 多くの情報から自分に必要なものを選ぶ
- フェイクニュースなどを見破る・振り回されない
- 情報やデーターから正確な情報を読み取る
などの能力がこれからの時代は特に必要になります。

オーストラリアの非営利団体(若者の学習改善などの取り組み)FYAが
2016年に出したレポートがあります。
それによると過去3年で世界中の企業が最も求めるようになったスキルのランキングは
企業が求めるスキルランキング
- 1位…デジタルリテラシー(伸び率+212%)
- 2位…クリティカルシンキング(+158%)
- 3位…創造性(+65%)とプレゼンスキル(+65%)
となっています。

更に、世界経済フォーラムのレポート「第四次産業革命に必要な能力トップ10」では
1位に「複雑な問題を解決する能力」
そして2位に「クリティカルシンキング」が入っています。
「第四次産業革命」はAIなどの発達に伴い「物と金」の時代から
「人やデーター」をより重視する時代に切り替わって行くと予測されているようです。

日本の教育現場でどれほどクリティカルシンキングが重要視されているかはわかりません。
ですが、世界の企業や、時代の流れは確実にクリティカルシンキングを重要視しています。
クリシンメリット④発想力・いいアイデアが浮かびやすくなる
マラン州立大学の実験では
学生のクリティカルシンキングと創造性の2つを測定したところ
2つには大きな相関が見られました。

クリティカルシンキングが上手い人ほど
オリジナリティが高いアイディアを思いつきやすく
柔軟な考えができる傾向があったのです。

実際クリティカルシンキングの練習問題などでは
前提を疑って柔軟に問題を捉えられるかを問うクイズのような問題も多いです。
その代表的なものを動画で解説しています。
クリシンメリット⑤自己理解を助けコミニケーションが上手くなる
組織心理学者のターシャ・ユーリックによると
95%の人は「自分のことは自分が一番良く分かっている」と考えているが
実際の理解度は10〜15%程度で
自分のパフォーマンスや能力を正確に把握できていない
と著書(インサイト)の中で指摘しています。
自己認識にはこの本一冊で十分⭕ これまで自己認識で一般的だった「自分を知ること」に加え
見落とされがちだった「人からどう見られているか」を知ることの大切さを鋭く指摘!
insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力
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クリティカルシンキングは自分の脳力や自己理解にも役立つので
クリシンは自己理解に繋がる
- 自分ができること・できないこと
- 自分が知っていること・知らないこと
- 自分が必要としていること・不要なもの
などを正確に知る助けになってくれます。

これは
メリット①「クリティカルシンキングは人生のトラブルを減らす」にも表れています。
クリティカルシンキングができると
自分の感情が「思い込み」から湧いたものじゃないかと一度考え直す事もできるのです。
「ふっ」と湧いた感情の中にも自分の求めを見つけ出し冷静に判断ができるようになります。
クリティカルシンキングができないと

- 私はあの人が嫌い
- あの人物には人間的に問題が有る
- 性格が悪くなるような環境で育ったのかも知れない
と感情や思考と一体化してしまう状態=フュージョンに陥りやす出す。
ですがクリティカルシンキングでよく使われる「Whatの質問」を自分に行うことができれば
- あの人と私の人間関係が悪いのは「なに」が原因なんだろう?↓
- あの人が頻繁に〇〇で、私が怒りを感じるからだ↓
- 〇〇をやめてもらう方法・伝え方は「なに」か?↓
- 私の怒りは、相手に「なに」を求めて湧いているのか↓
- 〇〇を繰り返す理由は分からないから本人に聞いてみよう
これはクリティカルシンキングでよく使われる「Whatの質問」です。
このように真の自分の欲求や問題を正しく理解し、解決策を講じることができます。
またクリティカルシンキングの能力が高まると
会話の中での「質問」も上手くなります。
まとめ
クリティカルシンキング=批判的思考は
騙されにくくなる・人生のトラブルを減らす、などとても実用的な能力です。
情報に触れる機会が増えた現代では特に重要度が増しています。
ですが、どんなものも良い面だけではありません。
次回はクリティカルシンキングを行うことで発生する可能性のあるデメリットもご紹介します。