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クリティカルシンキングとは?あなたの批判的思考レベルを測る7つのチェック項目とおすすめの本紹介
クリティカル・シンキング=批判的思考は
思い込みを減らして・ものごとを合理的に判断できるか
など、現代を生き抜く上で特に重要な能力として注目されています。

今回は皆さんのクリティカルシンキングレベルを調べるチェックリストをご紹介したあと
クリティカルシンキングがどのようなものなのかを解説したいと思います。
クリティカル・シンキングレベルを測る7つのチェック項目
このチェックリストは英国リーズ大学が開発したもので
「自分のクリティカル・シンキングレベルがどれぐらいか判断してみましょう」
ぐらいの簡易的なものです。

正式なセルフチェックリストほど厳密ではなく
精度も特別高くは無いようですがクリティカルシンキングの
要素やイメージを掴んだり自分に必要な面を理解するのに役立つと思います。
クリティカルシンキングのセルフチェックリスト
次の7つ、それぞれの文章を読んで
- いつも当てはまる
- 時々当てはまる
- 当てはまらない
のいずれかを選んでください
それではスタートです!
- どんな主張に対しても、信じる前に、それを支持する根拠を探す
- つねに異なる視点から問題を考えている
- 他人の意見に反対するときでも、自信を持って自分の主張を述べられる
- すでに知っていることでも、積極的に間違っている可能性を探している
- 自分の意見は、個人的な経験や感情よりも証拠(エビデンス)に左右される
- 確信を持てないことがあれば、さらに調べる
- 特定のトピックに関する知識を増やすために、どこを探せば信頼できる情報が手に入るかを理解している
いかがだったでしょうか?

このチェックリストは「得点」や「%」で結果がわかるものではなく
今回の質問項目がクリティカルシンキングの高い人が行っている思考や行動であり
最終的に7つ全てに「いつも当てはまる」と答えられるようになるのが理想的です。
クリティカルシンキング=批判的思考とは
クリティカルシンキング=批判的思考と言われると
非難やあらさがしのような否定的な意味を想像してしまいますがそうではありません。
情報を言われるがままに鵜呑(うのみ)みにせず
自分で考え、適切なチェックを行うこと
それが「クリティカルシンキング=批判的思考」です。

「批判」には本来「相手への攻撃や否定」の概念は含まれていません。
- 「批」=真実を比較する行為
- 「判」=ものごとの可否を決めること
を意味しています。
クリティカルシンキングを鍛えるのにおすすめの本
クリティカルシンキングを学ぶことができる専門書籍が出ていますので何冊かおすすめします。
少し古い本になりますが、内容のレベルは高いです。
マンガやイラストが多く、解説の文章も砕けているのでとても読みやすい本です。
中古の本だと500円以下で取り扱われている場合もあるので
クリティカルシンキングを学んでみたい、手軽さや分かりやすさを求める方におすすめです。
私もこの本からスタートしました!
繰り返しますが、新聞の4コマみたいな見た目ですが内容はしっかりしています。
⬇特におすすめ!
2020年10月に出た最新のクリティカルシンキング=批判的思考の本です。
問題を解いて行くことで
知らない内に陥っている思い込み、判断の歪みを直し、批判・科学的思考を学ぶことができます!
内容もわかりやすく例題も身近で文章も読みやすくてサクサク進められます。
全ての問題に本の後半で回答・解説が行われているので安心です。
思考力改善ドリル: 批判的思考から科学的思考へ
2021年に発売されたメンタリストDaiGoさんの本です。
クリティカルシンキングを日常で、より実践的に使ったり
日常生活に役立てたい方におすすめです。
相変わらずの読みやすさ、わかり易さがあります。
上で紹介した2冊ほどは深く踏み込んだ内容ではありませんが
悪い人たちが仕掛けてくるクリティカルシンキングの落とし穴を使った罠
逆にこちらから相手に影響を与えるための方法などが面白かったです。

進化論やドリルでクリティカルシンキングを学んだ後に
メンタリストDaiGoさんの本を読んだり
クリティカルシンキング練習帳or実践編で練習問題をどんどん解いて行くことで
クリティカルシンキング能力を高めていく方法がおすすめです。
上でおすすめしている進化論や思考力改善ドリルを使ってクリティカルシンキングを学んだ後は
⇓の練習問題などを解いていくことでクリティカルシンキングを高めることが期待できます!
少し古い本になりますが、内容はしっかりしているのでおすすめです。
IQの高い人とクリティカルシンキングの高い人
頭の良さとしてよく指標にされるのがIQです。
遺伝によるところが大きくIQ=
脳の機能や性能、仕様を表したもので大部分が生まれ持った能力と考えられています。

それに対してクリティカルシンキングは後天的に伸ばすことができる能力です。
逆にどんなにIQが高くてもクリティカルシンキングができないと思い込みに囚われてしまいます。

トロント大学は500人のIQを調べた上で
思い込みに囚われず合理的に考えることができるかを調べる研究を行いました。
実験の結果、80%の人がクリティカルシンキングを行えず
しかも正答率の高さはIQの数値と全く関係していない結果が出たのです。

ダニエルカーネマンが有名大学の学生を対象に行なったテストでも分かっていますが
IQが高いからといって合理的な答えを出せるわけでは無かったのです。
IQが高いのにクリティカルシンキングを学んでいない人は
高級車に乗っているが運転が苦手な人のように、脳のスペックを活かしきれないのです。
脳が作り出す思考の罠「スキーマ」を動画で解説

クリティカルシンキングではじめに解説されることの多い思い込み。
脳が作り出す思考の罠「スキーマ」について動画で解説しています。
クリティカルシンキングの要素は様々
クリティカルシンキングは様々な要素をふくんだ概念です。
- 「バイアス=思い込み」にとらわれずにものごとを考える
- いろんな視点からものごとを考える
- いろんな証拠を集めて検討する
- 分かっている所、分かっていないところを理解する
- 脳の思考の癖を理解する
などです。
クリティカルシンキングを大きく2つに分けると
- 自分に対するクリティカルシンキング
- 問題・情報に対するクリティカルシンキング
の2つで成り立っています。

- 自分に対するクリティカルシンキングは
=自分が考える論理や証拠の集め方に偏りや思い込みがないかを確かめる
- 問題に対するクリティカルシンキングは
=問題に対する証拠と論理の流れを正しく把握し、そこに関わる人達の感情も適切に解釈する
といえます。
なのでこのブログでご紹介している「バイアス」や「知的謙遜」を知ることは
クリティカルシンキングを鍛えることに役立ちます。
まとめ
昔ドイツではIQを基準に人を評価したことで失敗した例があります。
生まれ持ったIQは高いにこしたことはないですが
近年は後天的に鍛えられる能力
- ワーキングメモリー
- 知的謙遜
- クリティカルシンキング
などの重要性が指摘されています。
次回はクリティカルシンキングを鍛えるメリットとデメリットをご紹介しようと思います。