自転車が描けない!?レベッカローソンの実験/私達は情報の場所を知識と錯覚している

知識の錯覚自転車 アイキャッチ

自転車が描けない!?レベッカローソンの実験/私達は情報の場所を知識と錯覚している

 

 

たてがみ君

 

「ピカチュウの絵を描いてみてください!」

 

突然ですが、皆さんはピカチュウの絵を正確に書くことができるでしょうか?

 

ドラえもんでも、マリオでも、クレヨンしんちゃんでも構わないです。

 

 

夢でひらめきが生まれる

 

 

これまでに描く練習をしたことの有る人ならそれなりに描けるかも知れません。

 

ですが多くの人は

 

お相手
「あれ〜!?このキャラクターどんな見た目だったっけ?」

 

と詳細が思い出せない感じがすると思います。

 

 

反芻思考対策 アイキャッチ

 

 

実は私達が頭の中に有ると思っている知識は多くが頭の外

外部に有る情報を利用しているだけだと考えられています。

 

今回は知識に関する勘違い

今回のポイント!

  • 説明深度の錯覚
  • 知識の錯覚

 

について解説!

 

さらに暗記や勉強をする時のポイントも解説しようと思います!

 

今回の内容を動画で見る!

 

 

私達は自分の知識を過大評価する

 

先程皆さんにキャラクターの絵を描いてもらったのと同じような実験が

リバプール大学で行われています。

 

リバプール大学の心理学者レベッカ・ローソン

同大学の心理学部を専攻する学部生に自転車の略図を見せました。

 

自転車の略図

 

 

自転車にはチェーンやペダル、フレームなどがなく

ローソンは欠けている部品を絵の中に書き込むように指示しました。

 

その結果ほぼ半数の学生が図を正しく書き上げることが出来ませんでした。

 

 

 

自転車かけない

※(学生が思い出せずに書いた自転車の絵)

 

 

ですが多くの学生は、実験をする前まで

自分は自転車の構造を理解していると感じていたのです。

 

 

このように、実験を行ったり実際に調べてみると

私達は自分の知識が思っていたより浅い事に気が付き驚きます。

 

 

つまり「説明深度の錯覚」に気付くのです。

 

 

 

 

 

この原因の一つは前回の記事でも解説した

「頭の中に有る知識と、外部や環境にある知識や情報を区別していない」人間の特性にあります。

 

 

知識の錯覚 アイキャッチ

 

 

 

私達が頭の中に有る「知識」だと思っている事の殆どは

「どこに行けばその情報を得られるか」という「認識」で有ることがほとんどです。

 

 

 知ってるつもり無知の科学 

 

 

知識だと思っているのは情報の位置

 

私達は知識の多くを外部や環境から得ています。

 

その際、重要視されるのが

どこに行けばその情報を得られるか場所を覚えていることです。

 

自転車の詳細な構造は駐輪場や画像検索すれば得られます。

 

 

いいダイエット

 

 

情報の場所を知っていることの「認識」

実際に細かな情報や仕組みが

「頭の中」に「知識」として存在することを錯覚してしまうのです。

 

そして特に

 

知識と錯覚しやすいもの
  • 身近にある
  • 頻繁に触れる
  • 直ぐに知れる
情報ほど「頭の中」に入れずとも、いつでもアクセスできるので

「自分はよく理解している」と錯覚しやすくなります。

 

知識の錯覚を理科して勉強に活かす!

 

知識に対する錯覚を考慮した勉強法が想起学習です。

 

想起学習は情報をインプットする時間より

情報を思い出すことに重きを置く学習方法です。

 

 

 超効率勉強法 

 

 

 

例えば、一度勉強したのに

たてがみ君
「江戸幕府を開いたのは誰だったっけ!?」

 

と思い出せないような状況が時が有ると思います。

 

その時、直ぐに答えを見てしまうと

脳は「ここに答えがある!」と情報の場所を「認識」するだけです。

 

 

音楽を使ってテンションを上げる女性

 

 

そして「情報の場所を認識した」ことと

自分の頭の中に「知識」として定着したことを勘違いしてしまいます。

 

 

結局、覚えたつもりでテスト当日には

 

たてがみ君
「あれ!?江戸幕府を開いた人を思い出せない!」

 

となってしまうのです。

 

 

軽い副作用

 

 

 

これには「流暢性の罠」(りゅうちょうせいのわな)と呼ばれる思い込みも関係しています。

 

 

流暢性の罠=すぐに思い出せることは、将来も容易に思い出せると誤解すること。 また、難しいことを平易な表現で説明されると、理解できたと錯覚すること。

 

なので想起学習では答えがわからなくても3〜5分は思い出そうと頑張ります。

 

そうすることで、直ぐに思い出せない情報なので

しっかり頭の中に定着させようという働きが強まります。

 

その他にも知識を

 

知識定着のポイント
  • 自分で解説する
  • 他人にどう説明するかを考える
  • 自分の経験に置き換えるようにイメージする

 

など再言語化することも勉強には効果的で有ると考えられています。

 

暗記や勉強をする時は

勉強時のポイント!
  • 「自分の頭の中にちゃんと知識が有るのか」
  • 「情報や答えの位置を認識しただけなのか」
  • 「直ぐに思い出せることは、将来も思い出せるという思い込みにハマってないか」
をしっかり区別することが大切です。

 

知識を外部に依存することで脳の負担を減らす

 

私達は脳の負担をなるべく減らすように進化してきました。

 

全てを自分の頭の中で記憶しなくても

 

  • 外部にある情報を利用する
  • すぐにアクセスできる情報は頭の中に記憶しない
  • 他者の判断や考えを利用する
こうすることで自分の頭で暗記したり、思考する負担を減らすことが出来ます。

 

しかし、これらが「自分の知識」を多く見積もる錯覚にも繋がってしまうのです。

 

お相手

「見たこと有る!」

「聞いたこと有る!」

 

 

というだけで、仕組みや詳細まで理解していると勘違いしてしまいやすい出す。

 

 

褒めるは説得に近い

 

 

知識を錯覚することで「知的謙遜」からも遠ざかってしまいます。

 

知的謙遜メリット アイキャッチ

 

負担を減らそうとする脳や思考の癖を理解して

自分の知識の限界を認識することで「知的謙遜」を高める。

 

それが長期的な成長や能力アップに繋がります。

 

 

まとめ

 

今回は知識に対する錯覚がどうして起きるのか

知識の錯覚や説明深度の錯覚を理科して勉強法に活用する方法なども解説しました。

 

次回はどうして知ったかぶりしてしますのか?

自分が所属する知識のコミュニティーから受ける影響について解説しようと思います。

 

 

 

 

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