皆さんが大きな課題に取り組もうとしている時、もしくは嫌な会社に行く前の日曜日の夜。
これからどうなるのだろうという将来への不安、でも行動を何もしない自分への苛立ち。
これらの問題について心理学は多くの解決策を見つけてきました。
その中で今回は心理療法的なやり方で問題を分割できるステップワークをご紹介します。
目次
目標達成!大きな課題を分割して考える9ステップ法
このステップワークは専門家の学習用に設計されたもので、このステップワークを臨床に用いて良い結果を出している方もいるそうです。
このステップワークを行うにあたっては紙に書き出すことをお勧めします。
頭だけで考えるのと紙に書き出すのでは脳に対しての影響力のが違います。
スマホに打ち込むのも手です、是非見える形にしてみてください。
ステップ1:テーマを決める
まずは分割したいテーマを考えましょう。
過去の苦しみでも現在の課題でも未来の不安でも構いません。
生活状況に打ちのめされたと感じた時を考えてください。
苦悩の原因になった様々な要因を出来るだけ全て書き出してください。

この辛い体験を考える事によって、呼び起こされる辛い記憶やトラウマがある場合は少し時間をとって、自分が課題に対して深く考えていく準備ができているか確認してください。
時が全てを解決するわけではありませんが、考えるのが今でなくても良い問題もあります。
ステップ2:問題を可視化、分割
次は目の前にレンガの壁があることを想像してください。
なるべく具体的に目の前にあるかのように視覚化出来ればベストです。
このレンガの壁自体が貴方と幸せ、目標などを隔てる障壁です。
頭で想像するのが苦手だという方はティッシュ箱などを積み上げても構いません。
その壁を作るレンガ一つ一つが特定の問題の側面を表しています。

時間をかけて構わないので、レンガごとに問題の名称をつけてみましょう。
自分の中に渦巻いている問題をアウトプットする事で客観的に評価しやすくなったり解決策が思い浮かびやすくなったりとメリットが多いです。
ステップ3:問題と自己の分離
少し時間をかけて、このレンガの障壁を越えたいという気持ちが自分の中にあるか探しましょう。
数々の問題が書かれたレンガの障壁と、それを越えたいと願う貴方はそれぞれ別の場所に存在しています。
障壁を越えれない理由は目の前にありますが、それを越えたいという自分の気持ちに集中しましょう。

その気持ちを紙に書き出しても構いません。
- 問題に苦しめられる立場でいたくない
- 安心して穏やかに生きるためには壁を超えて反対の場所へ行かなくてはならない
- そちら側に行ければ気分は今よりずっと良くなるなどです。
などです。
ステップ4:行動
ここまで出来たら次はレンガの障壁に目を向けましょう。
今あなたが最も覚悟を持って取り組むことができそうな問題を一つ見つけ注意を集中させましょう。
あなたの進行を妨げるそのレンガを取り除くのに出来る行動、出来ることを考えてみましょう。
実際に物で壁を作っている方は、問題の処理が上手くいったらその物自体を一つ取り除きましょう。
もしみつけられなかったら今あるレンガをさらに細かく出来ないかも考えてみましょう。
ステップ5:体験
次にレンガブロックの障壁の中で、過去にうまく克服できた体験、似たような問題の解決を行なった部分が無いか探して集中を向けてください。
こうすることでレンガをまたいくつか崩すことが出来ます。
ステップ6:他者からの支援
次は、問題の中で誰かに応援してもらえる部分について考えてください。
見つかりにくい時も時間をかけて周りの人が喜んであなたに手を貸してくれるようなちょっとした方法をいくつか考えてみましょう。
問題は一人で解決しないといけないと思い込んでしまうときもあります。

友人や家族、恋人やときには上司、カウンセラー、病院、相談所なども候補に入ってくるかも知れません。
ステップ7:問題の大きさ
問題の中でどの部分が最も気に入らないのか、問題のどの側面なら今のところなんとか我慢出来るのかを考えてください。
壁がさらに断片化していきます。
現実的なステップです。
どうにも出来ない事を受け入れることで新たな解決策が浮かぶ場合もあります。
旅行の日が雨で、ずっと残念んがっていてもしょうがないです。
残念さを受け入れたら雨でも楽しめるコースを探す行動に移れるかも知れません。
ステップ8:長期的思考
問題の部分の中で、時間の経過とともに変化しそうな所を自問してください。
努力しなくても自然に解決する問題もあります。
時間で風化していくレンガを見つけて崩してください。
今問題を抱えている時は、ずっとそれが続くものだと思ってしまいがちです。
レンガの問題を他人が抱えていたとしたらなんとアドバイスするかなども考えてみてください。
ステップ9:最後に
レンガの壁に通り抜けるだけの空間ができた、もしくは壁の大きさが超えられるくらいの大きさになったら自分が実際にその壁を超えていく、くぐり抜けるところを想像してください。
映像で見るかのように鮮明に視覚化出来るとよいでしょう。

まだ壁を越えるのが難しい時も、壁の周辺を周り、ここでやめる心構えがあるか、それともさらに問題の断片化をするために工夫する方法を探したいと思っているか判断してください。
まとめ
大きくて手に負えないような問題を分割して考える方法をご紹介しました。
どうしようもない事を受け入れたり、変えられる面に集中して行動を起こしたり、周りに支援を求めたり。
一人で闇雲に頑張って燃え尽きてしまうことは避けましょう!
是非今回のステップワークを参考にしてみてください。
分割から前進するステップワークもご紹介しています。
実際の活用体験
この活用体験は、私が今回紹介したテクニックを使うときに心がけていることや、使ってみた個人的な感想文です。皆様の活用に生かして頂けると幸いです。
私はブログを始める際にこの分割の手法を試してみました。
ブログを始める前は、自分の能力で出来ることなのか、時間は作れるのか、やってなんの意味があるのかなどやらなくても良い理由ばかりがいくつも浮かび、その度に行動を起こすことなく終わっていました。
でも始めたら何か楽しいことがありそうな予感がしていたので、分割のステップワークを行ってみました。
ステップ1
ブログを書く問題点を未来、現在、未来の3つから考え紙に書きました。
過去:今までやったことない分野。
現在:パソコンに詳しくない。サイトのデザイン能力もない。文章能力。時間は作れるのか。継続できるか。そもそもやって意味はあるのか。初期投資はいくらかかるのか。パソコンが古い。
未来:今のところ特に無し
この時点で現在の不安や心配要素が多いことがわかりました。
またこの問題について考える準備、心構えがある事も意識しました。
ステップ2
1で出た問題を、大学ノートに四角を書いて壁のようにし、その中に書き込んでいきました。
そのあとレンガの画像を見て、ノートに書いた壁の絵が硬くてゴツゴツしたイメージを
頭の中で想像しました。
ステップ3
ここでは問題を越えたいとうか、行動しないことに対するストレスを感じました。
問題に対して解決策を探し行動を開始したい気持ちが自分の中にあるような気がしました。
それは問題の大きさや数とは別のところにあると思いました。
ステップ4
ここでは一つの問題に集中します。
一番解決意欲の高い問題は「そもそもやって意味はあるのか」です。
なんでやりたいと思ったのか改めて自問しました。
ブログをやる意味は人によって様々だと思いますが、私は本で読んだ知識のアウトプットに最適だと思っていました。
私はお風呂の時ずっと独り言で復習したり、友達に会った時も自分の知ったことを聞いて欲しいがあまり話し過ぎたりと知識のアウトプットの場をとても欲している事に気づいたのです。
知識のアウトプットという意味があれば、周囲からの評価や報酬は二の次。
私にとって意味ある行動だと思えたのでこの問題レンガブロックは崩せると感じました。
ステップ5
過去に目を向けるステップ、私の問題には「今までやった事ない分野」という問題があったので
過去に初めての分野に挑戦した時のことをいくつも思い出しました。
初めての自転車、初めての料理、初恋、初めてのジム、初めての仕事気づいたらどれもはじめは、転ける、焦がす、フラれる、腰を痛める、怒られる初めから上手くいったものはゼロでした。
でも続けていくうちに自転車は乗れるようになったし、自炊もするし、彼女も出来たし、体も大きくなったし仕事も少しずつ任される量ができる事が増えているし。
継続でそれなりの形になてきたものも多い事がわかりました。
確かにギターとか柔軟とか挫折している経験もありますが後悔が滅茶苦茶大きいわけでは有りません。
私は「今までやった事ない分野」を問題として考えるのはやめられると思いレンガを崩しました。
ステップ6
文章やサイトデザインについては家族の力を借りられると思いました。
誤字や脱字、表現が適切かなどは家族に暇な時見てもらう事にしています。
サイトデザインは皆さん一から作っているものだと勘違いしていましたが、買う事が出来ると後に知って一安心です。
ステップ7
最も気に入らない点は「初期投資」です。
始めるのは良いですがゴルフや盆栽みたいに始めるのにお金がかかりすぎるのは嫌だとずっと感じていました。
この問題をクリアーするには「ブログ 初期投資」で検索するしかないと思い実際に検索したら5分で解決しました。思っていたよりお手軽な値段でした。
ステップ8
時間の経過とともに解決する問題は「文章能力とパソコン」問題だと思いました。
よく分からんけど書いてるうちに文章も上手くなるかも知れませんし、パソコンも古いですけどいつかは絶対壊れるので使えるうちは今のを使い、貯金をしながらバックアップをとり、壊れたら買い換えようと意外と楽観的になれました。
ステップ9
このステップ9の効果はあるのかとはじめ思っていました。
しかしステップ8まで行ったあとは既にかなり行動を起こしたい気分になっていました。
ブログを書くかについてこれほどコミットメントした事がなかったのいで、散々考えて、解決策を練り。
行動には起こさないという選択肢はありませんでした。
感想
でっかいホールケーキを出されて「これを全部食べろ!」と言われたとします。
フォーク一本で端から食べ始め、途中で手が止まります。
「何分目まで食べたのか」「あとどれだけ時間がかかるのか」「食べる意味はあるのか」「独りぼっちで食べるのか」
色々な不安が押し寄せてくるかも知れません。

ですがこのホールケーキをはじめに包丁で8当分に切って、何割食べたか分かるようにしたり一緒に食べてくれる人を探したり、ケーキの賞味期限を聞いてペース配分をしたり
過去の経験から自分の食べる量を見定め食べはじめたら不安は少なくケーキを完食できるかもしれません。
分割のテクニックはそんな感じだと思います。
今回の私はブログを書きたいという、そもそもしたいけど踏み出せない問題を分割しました。
ですがもっと苦しいことや、辛い事を分割したい方もいらっしゃるかも知れません。
このワークは一人でも行えますが、複数人や集団でも行う事ができますので。
是非試してみてください
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