目次
瞑想やマインドフルネスを安全に行うための4つの注意点!
前回の記事で解説しましたが
瞑想やマインドフルネスはマイナスに働く人や場合があります。
同じ瞑想トレーニングを行っても
結果に差が出る
- 集中力や幸福感が高まる人
- 不安が増したり、身体の痛みが出る人
などに分かれてしまうケースが報告されています。

今回はオックスフォード大学マインドフルネスセンターや
ロンドン大学が提案している瞑想やマインドフルネスを安全に行うためのポイントを解説します。
瞑想トレーニングを安全に行うためにも今回のポイントを意識してみるのはいかがでしょうか?
瞑想やマインドフルネスを安全に行うポイント
ポイント①強度は少しずつ上げる
まず瞑想やマインドフルネスを安全に行う際に大切なのは
漸進性=少しずつ進むことです。
瞑想やマインドフルネスの研究の報告の多くは

- 1日28分の瞑想で効果が出た
- 週○時間のマインドフルトレーニングで効果が出た
という形式で報告されることが多いです。
ですが初めて瞑想などに取り組む方が
突然1日30分近いトレーニングを行うのはリスクが高いです。

最近全く運動してない人が突然30分走り続ければ身体を痛めてしまうようなもの。
オススメの初め方は
日常生活の中でマインドフルネスを意識する方法です。
まず初めに以下の2点を決めます
- 瞑想やマインドフルネスを取り入れる雑務を決める
- どの感覚に集中するか決める

- お風呂で頭を洗う時、指先の感覚に集中する
- 散歩をする時、足の裏の感覚に集中する
- 食器を洗う時、食器ごとの肌触りの違いを意識する
- 洗濯物を干す時、衣類の匂いに意識を向け続ける
これらの取り組みを1日3〜5分行うところから初め
そこから少しずつ負荷や強度を上げていきましょう。

その他の瞑想やマインドフルネスも、最初は5分程度から初め
1回のセッションで気がそれる回数が10回以下程度になったら
2〜3分ずつ時間を伸ばしていくのがおすすめです。
説明がわかりやすく、とても使いやすいのでマインドフルネスを始める最初の本におすすめです!
ポイント②リラックスや安全を感じている状態で始める
瞑想やマインドフルネスを行う前に
「心を落ち着け安全を感じている状態で行う」のがポイントです。

瞑想などのトレーンングで集中力が高まり
過去の嫌な体験やネガティブな感情が増幅してしまう副作用が現れる場合があります。
以下の人は気をつけよう!
- 精神病の既往歴がある人
- 不健康なライフスタイルで体調を崩した人
このような方々は瞑想などで副作用が出やすい傾向が報告されているようです。

まず、心を落ち着けた状態で瞑想やマインドフルネスを初めましょう。
トレーニングの後にネガティブな感情が増たときは
- 自然の中を散歩する
- ラベンダーやゼラニウムのオイルやお香を焚く
- 筆記開示(エクスプレッシブライティング)を行う
など、対応策を準備しておくのがおすすめです。
筆記開示=エクスプレッシブライティングを動画で解説
また「精神病の既往歴」が有る方は
どんな感情が湧いてきたか「観察」するタイプの瞑想
初めての時は注意!
- オープンモニタリング
- ヴィパナッサー瞑想
よりも、意識が逸れたら特定のものに集中を向け直す
- 呼吸瞑想や歩行瞑想
などから初めたほうが不安が増すなどのリスクが少ないようです。
呼吸瞑想や歩行瞑想のやり方は↓リンクで解説しています。
ポイント③メリットや改善を期待しないこと
瞑想やマインドフルネスでは感情や思考を
- 観察する
- 良いもの・悪いもので判断しない
- どんな感情でも、浮かんできたことを否定しない
など「受容性=受け入れる」結果
様々なメリットが得られると考えられています。

ですが瞑想やマインドフルネスを
「メリットを得るために行う」のはおすすめしません❌
- 瞑想で嫌な気持ちを避けたい、減らしたい
- マインドフルネスで気分を良くしたい
- 過去の記憶から逃げたい
これらの意識や目的を持って瞑想やマインドフルネスを行うとどうなるでしょう?
「受容」から「マイナスへの抵抗」へと瞑想の目的や意識が変わってしまいます。

結果、苦痛が増したり副作用がでたり、ネガティブへより意識が向いてしまいます。
メリットを期待するのではなく、取り組み自体を目的とするのがおすすめです。
2021/7/16に発売された鈴木祐さんの新刊!
瞑想でどのような状態を目指せば良いか
分かりやすく解説されています。
この記事の内容以外にも「反芻思考対策」にも使える最新テクニックが
多数紹介されている超々おすすめ本↓
ポイント④繋がりを感じる
過去に紹介した
「自分を大切にする考え方=セルフコンパッション」のポイントの一つでも有る
「他者との繋がりを意識する」ことも瞑想やマインドフルネスのポイントです。
バッファロー大学の研究チームが325人の男女を集めたテストがあります。
この研究では
- 半数に「人間は皆孤立した存在だ」と考えさせ
- もう半分には「人間は皆、相互に依存し合う存在だ」
と考えるように指示し、その上で自己観察のトレーニングを行わせました。

その結果、被験者達のボランティアへの参加意思が
- 「孤立意識グループ」マイナス33%
- 「繋がり意識グループ」プラス40%
同じ瞑想やマインドフルネスのトレーニングを行っても
行動が同じでも結果に差が出る
- 集中力や幸福度が上昇する人
- 不安やネガティブ、身体の痛みが出る人
に分かれてしまうことが報告されています。
瞑想などを行う際は「孤立」より「他者との繋がり」を基盤に行うのがおすすめです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
瞑想やマインドフルネスを安全に行う際の注意点をご紹介しました。
この記事は以前に書た「瞑想やマインドフルネスがうまう聞かない人の特徴」
と合わせて読んで頂けると更に役立てられると思います。
まずは短時間・弱い負荷から
リラックスして
瞑想やマインドフルネスに取り組むこと自体を目的にし
他者との繋がりを基盤にして行うのがおすすめです。