皆さん睡眠サプリでメラトニンはよく耳にすると思います。
メラトニンは2021年1月現在、日本では購入する事が出来ないサプリで
入手するにはiHerbなど海外サイトで個人輸入するしかありません。
今回は日本ではあまり詳しい情報の少ないメラトニンについて副作用や安全性
使用上の注意点、睡眠以外のアンチエイジングやダイエット効果などを解説して行きます。
睡眠サプリメラトニンの説明と安全性
結論から言うと、メラトニンは数あるサプリメントの中でも安全が高い成分です。
メラトニンは厳密にはホルモンですので、ホルモン剤と言うと少し怖い響きではあります。
1991年のオレゴン健康科学大学の研究発表を皮切りに
アメリカでは年間200億円売り上げる超人気サプリです。
その安全性を示す実験も多く行われています。
2007年に6才の児童44名に1日5㎎のメラトニンを3.8年ほど飲ませた研究*でも副作用は認められませんでした。
また2010年791人の男女に半年間2㎎のメラトニンを飲ませた実験や**
一度に500㎎のメラトニンを飲ませたり、500㎎を静脈注射した実験***でも副作用は起きていません。
* https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17910603/
** https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20712869/
*** https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3115632/とhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7288433/
メラトニンの副作用
メラトニンの安全性を示す実験はとても多いですが
副作用の報告がゼロという訳ではありません。
南洋理工大学が、過去に行われたメラトニンに関わる研究
200件近くを分析した結果****では5.6%のレビューで副作用が報告されています。
ただ、メラトニンで起きる副作用は軽い目眩や頭痛程度だったようです。
ですがメラトニンを超長期間使い続けた際の追跡調査などはまだ出ていないため
過剰摂取を長期間続けるのはあまりお勧めしません。
1日1mgから初めて、様子を見ながら1週間ごとに0.5mgずつ増やしていき
最大5mgまでの摂取ならかなり高い安全性が証明されています。
0.5㎎でも睡眠の改善に効果があったと報告する研究もあるので
初めは少ない量、最高でも5㎎までがお勧めです。
メラトニン使用上の注意点
メラトニン自体の副作用よりも、使用方法に気をつけないとリスクがある事が分かっています。
メラトニンを使う際に一番気を付けなくてはならないのが服用時間です。
メラトニンは体に夜が来たことを伝えて、眠りへのスタートラインへ導く作用があります。
なので朝や昼間、夜でも寝る2時間以上前の服用は
体内時計のリズムを崩してしまう可能性が高いです。
さらに問題なのがメラトニンが糖代謝に関わるインスリンの活動に影響を与えることです。
メラトニンが、と言うより睡眠自体がインスリンと関連しているので
短眠の人に肥満や糖尿病が多いのもそのためです。
メラトニンを摂取すると体は眠りに近づいて行く反応を見せます。
なので朝や昼にメラトニンを飲む、夜でもメラトニンを飲んだ後に食事をしてしまうと
寝る直前にどか食いしているのと同じ状態になり
太ったり糖尿病のリスクが高まってしまうのです。
メラトニンは寝る1時間〜30分前に飲み、その後の食事はしないようにしましょう。
メラトニン睡眠以外の効果:美容/アンチエイジング/ダイエット
メラトニンは睡眠だけではなく高い抗酸化作用がある事が分かっており
美容やアンチエイジングの目的で使用する人も多いです。
先ほどの南洋理工大学****の報告ではメラトニンの睡眠以外の効果として
- 血圧の改善
- イライラの改善
- 不安感の改善
- 乳がんリスクの低下と、予後の改善
などが報告されています。
更にコペルニクス大学では
肥満に悩む30代後半の男女30名にメラトニンを一日10㎎摂取してもらった上でカロリー制限を行う実験を行っています。
結果だけ言うとメラトニンを摂取したグループは30日後に平均で8kg体重が落ちています。
メラトニンを使わなかったグループは平均で4.5kg減です。
結果だけ見るとYouTubeに出てくる怪しい広告のようなエグイ減り方ですね(^.^)
この実験では一日女性は1200kcal、男性は1600kcalとかなりきつめのカロリー制限をしています。
また元々被験者のBMIが30を超えている強度の肥満な方を選抜したようで
一般的な体型の人がメラトニンだけでここまで痩せる訳ではないです。
160cmなら76.8kg以上、150cmなら67.5kg以上
しかしこの実験の面白いところは
実験後の血液検査でメラトニンを使用したグループは、使用しなかったグループより
老化を遅らせたり血管のダメージを防いだりするホルモンが増加していたのです。
つまり辛いダイエット中であってもアンチエイジングに適したホルモンが増加していた訳です。
この実験は、メラトニン以外の要因を排除しきれていませんし
ダイエットにはメラトニンがいい可能性があるかも?程度の結果です。
また、メラトニンを1日10㎎は少し多すぎないか不安もありますが参考程度にご紹介しました。
メラトニンの抗酸化作用や乳がんリスクを軽減することは確かめられているので
メラトニンの摂取は特に女性にお勧めだと思います。
メラトニンで改善しないもの
メラトニンは睡眠の質を改善したり、美容やダイエット
アンチエイジングに効きく可能性があることをご紹介してきました。
逆にメラトニンで改善されないものもご紹介しておきます。
先ほどの南洋理工大学****の報告で改善効果が認められなかったものは
- 禁断症状(アルコールや薬物)
- 認知症の人たちの認知低下や気分の低下
- 不妊症における妊娠率
- 気分障害
- うつ病
このようなものは改善されないと報告されています。
また睡眠関係でも
- ストレスや不安による不眠
- カフェインが原因での不眠
- 激しい運動などが原因の不眠
- 睡眠前の食事による血糖値が原因の不眠
などは改善されにくいです。
メラトニンは、体内時計を調節して眠りのスタート地点に立たせてくれるサプリですので
飲んだら眠たくなる睡眠薬ではありません。
これらの問題を解決するには睡眠に必要な体温コントロールや血糖値の影響を正しく理解すること。
ストレスや不安対策をする事が大切です。
不安やストレスが原因の人は
不安ストレス対策と合わせて「ナイトレスト」をお勧めします。
ナイトレストはメラトニン5㎎と
不安やストレスに効果のあるハーブ類が一緒になったサプリメントです。
まとめ
今回はメラトニンの副作用や安全性、使用上の注意点、睡眠以外の効果などを解説してきました。
皆さんの参考になれば幸いです。
メラトニンのまとめ
- メラトニンは副作用が少なく安全性が多くの実験で示されているサプリ
- 使用時間に注意が必要、寝る30分〜1時間前に飲んでその後食事しない
- 抗酸化作用が高くダイエット効果も示唆されている
- 不安障害や鬱、睡眠障害など改善できないものもある