目次
HSPの特徴は「DOES+1」人一倍い敏感な気質=敏感さんが示す特徴を解説!
このブログでも度々取り上げているHSP=敏感さん
は5人に1人いると言われている「人一倍敏感な気質」を持った人達のことです。
HSP=敏感さんに見られる傾向は様々です
HSPの方が敏感になりやすいこととしてよく挙げられるのは
- 批判やストレス
- アルコールやカフェイン
- 寒暖や布のチクチク感
- 薬品やアレルギー
- 明るさ、音の大きさ、匂い、触覚などの5感
このようにHSP=敏感さんは様々な特徴を示しますが
これらの特徴を包括的(全てひっくるめて)に説明すると
「DOES+差次感受性」と言えるようです。
- D=Depth 深さ
- O=Overstimulated 刺激過多
- E=emotionally responsive&empathy 感情反応と共感
- S=sensitive to subtle stimuli ささいな刺激に対する敏感さ
- 差次感受性=differential susceptibility 良いことにも悪いことにも影響を受ける
今回はそれぞれの特徴のメリットとデメリットを解説していこうと思います。
良い面と悪い面を知ることでHSPの能力を最大限に活かしつつ
トラブルやストレスを低減させることができます!
HSPの特徴「D=深さ」
HSP=敏感さんは「深さ」を求める特徴があるようです。
2011年にヤージャ・ヤゲロヴィッチらが行った
「HSPと非HSPの脳の反応を比較する研究」でも
僅かな違いのある2枚の写真を見た時
HSPの方が
「複雑なことや、細かいことを認識するときに働く脳のエリア」
が活発に働いていました。
何かの特徴を探ったり、出来事を振り返ったり吟味するのが好きで
社会正義や環境問題に関心を向ける傾向も強いようです。
また仕事に対しても楽で単純な作業より
意味・やりがいを求める傾向もあるようです。
日常生活でも一枚の絵を見れば作者の意図を深く考え
相手の少しの表情の変化や発言の意味を深く考えたりします。
なので物事を決める際にも時間がかかります。
この「深さ」はHSPがもつ強み
=直感の鋭さ&探求心などに繋がる素晴らしい特徴です。
ですが一方で「自分ではコントロールできない、どうしようもない問題」に囚われたり
「反芻思考」などに陥りやすい危険性も併せ持ちます。
「深さ」のもつメリットとデメリットを理解して
深く追求する強みを発揮する時と
そうしなくて良い場面を見極める練習が必要です。
HSPの特徴「O=刺激過多」
先程ご紹介した「深さ」と関連していますが。
HSP=敏感さんは全てを深く受け止めて
しかも受け止める情報や刺激がたくさんあると
O=刺激過多になります。
自分の中や外にある多くの情報を意識してそれを慎重に処理する傾向があるのです。
そのため精神的にも身体的にも疲労しやすく、ストレスを感じやすいです。
なのでHSP=敏感さんは一人の時間や休憩を必要としている場合がほとんどです。
- 自然と触れ合う
- 瞑想をする
- 運動をする
- 読書をする
- マッサージを受ける
- 一人の時間をとる
など、意識的に心をリラックスさせたり、ストレス対策をしたり
セルフケアを意識した生活を心がけましょう。
また自分が刺激過多になりやすいことをパートナーに伝えたり
夕食の店選びなども刺激が多すぎない場所、少人数にするなど
刺激過多にならない工夫をするのもおすすめです。
ポイントは刺激過多を
刺激過多との付き合い方
- 避ける
- やり過ごす
- 回復する
この3つの方法を実践することです。
5人に1人いると言われている「生まれつき特に敏感な人=HSP」
カップルの場合36%の確率でどちらかがHSPです。
自分、相手の敏感さの違いを理解するため、多くの人にとってカップル関係の必読本です!
HSPの特徴「E=感情反応&共感」
HSP=敏感さんは「ポジティブな経験とネガティブな経験」の
両方により強く反応します。
また、物事を探求するのに「さらなる感情反応」が必要と考えられています
つまり、感情反応は「D=深さ」の根源とも言えるようです。
冒頭でもご紹介しましたがHSPは「批判」にも人一倍敏感です。
批判を受けたときに大きく感情が揺さぶられてしまいますが
過去のミスはしっかり反省し、そこから学べば問題ないので
批判に思い悩んでしまった時は
「間違いを犯したら行動を正す!」を意識し、自分を責めすぎ無いようにしましょう。
HSP=敏感さんは感情的にも圧倒されやすく
喧嘩が苦手で問題を「放棄」してしまったり
喧嘩の最中でも感情が圧倒されてしまうことがよくあります。
パートナーや大切な人との関係を良好に保つには
と伝えたり
喧嘩の最中であっても「20分の休憩」を挟むなどの工夫が必要です。
また、共感能力が高いことはコミニケーションにおける強みになります。
HSPの共感能力の高さは
「脳のミラーニューロンシステムの活発さ」でも科学的に観察されています。
HSPの人は高い共感能力を使って親密な関係を築くのが得意なのです。
ですが共感能力が高すぎるために「相手の辛さを自分の事のように感じてしまう」
=「共感疲れ」などにも陥りやすいので気をつけましょう。
スタンフォード大学の共感の授業――人生を変える「思いやる力」の研究
動画で解説!共感と同感を分けて理解しよう!
敏感すぎる私の活かし方 高感度から才能を引き出す発想術 (フェニックスシリーズ)
HSPの特徴「S=些細な刺激に対する敏感さ」
些細な刺激に対する敏感さは
日常生活で感じるストレスが多く
多くのことが気になってしまうデメリットが強調されやすいですが
大きなメリットでもあります。
それは問題の発見やリスク管理が得意というメリットです。
ヤージャ・ヤゲロヴィッチが行った
「HSPが違いを見分ける時の脳の働きの実験」
でも解説しましたが
HSPが得意なとこ
- 人間関係の些細な亀裂に気付く
- 集団が向かう方針の危険性に気付く
- 物事の変化を察知する能力
などの特徴があります。
2012年にフリードリヒ・ゲルステンベルグが発表した
{色々な向きの「L」にまぎれている「T」を見つける実験}でも
答えを見つけるのが非HSPよりHSPのほうが早く正確だと結果が出ているそうです。
HSPの問題に早く気付く能力は本来社会で大いに役立てられるべきですが
リスクを怖れない人が重んじられる社会性が強いため
HSPの能力に光があたっていないだけなのです。
HSPの特徴「差次感受性=良いことにも悪いことにも影響を受ける」
差次感受性とは
感受性の高い人は、そうでない人に比べて
悪い環境からは、悪い影響をより強く受けるが
逆によい環境からは、よい影響をより強く受ける。
という特徴です。
以前まではHSPが持つ「敏感さ」は
「弱さを増し、打たれ強さ(レジリエンス)を下げるだから敏感な人は落ち込みやすく不安が強い」
とされていきました。
しかし、現在では「敏感さ」とは
よい環境&悪い環境の両方から影響を受けやすい
=「差次感受性」といったほうが良いと分かっています。
なのでHSPの人は
身の回りの環境や、付き合う人間関係などを整えるのがおすすめです。
SNSなど比較を生み出し劣等感を感じやすくする刺激の強い情報なども減らすのがおすすめです。
- 飲み会を断る
- 休日のレジャーの誘いを断る
- 静かで文化的な美術館などに足を運ぶ
- 自然の中に身を置く
など環境を良くすることでより「敏感さ」のメリットを得ることができます。
HSPの方は誘いを断ることにも申し訳無さを感じてしまいますが
思い切って断ってみる練習もしてみるのがおすすめです。
まとめ
日本では普通でないことが「欠点・異常・病的」などと捉えられてしまいます。
HSPの方にも「臆病・引っ込み思案・内気」などのレッテルが貼られてしまうこともあります。
ですがそれは「敏感さ」の持つ本の一面でしかありません。
HSPの方はぜひ「敏感さ」のもつメリットとデメリットを理解して
刺激に対する対策やケアを行いながら
ご自身の持つ「能力」を最大限活かして頂きたいと思っています!