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頷き&相槌の力を使った話の聴き方を解説!聴くコミュニケーション前編
様々なコミニケーションの本で強調されているのが
「話を聴くことの重要性」です。
コミニケーションと聞くと「話すこと」を中心に考えてしまいがちです。
しかし、相手の話を聴くことは
話すのと同じかそれ以上に大切なことが分かっています。
と感じた人の脳は
ご飯をご馳走してもらったり
お金をもらったときと同じくらいの反応を示す
とする研究も有るほどです。
と感じる方も「話を聞いていることがちゃんと相手に伝わる聞き方」
を意識してみましょう。
ではさっそく相手の話を聴く方法を解説していきましょう。
聴くコミニケーションの基本!
まずは聴くコミニケーションの基本的な流れを説明します。
相手の話す内容に対して
- 評価、口出し、意見を言わない
- 適度に頷(うなず)く、相槌(あいずち)
- 内容の理解が合っているか、要約した質問をする
- 質問をする
それでは1つずつ解説していきます。
①まずは聴こう!
人間は自分の考え方や感じ方を正解だと感じる思い込み
=バイアスを持っています。
聴くコミニケーションでまず大切なのは
「自分の考えや感じ方と全く違う意見・話しにも口を出さないこと」
です。
- それって勘違いじゃない?
- それは正しくないよ
- もっとこうした方が良くなるんじゃない?
- そうなんだ、ところでさ〜
これらの発言は、話をする人を1番不快に、がっかりさせるものです。
特に、上下関係、親子、パワーバランスの有るカップル
どちらかが専門的な分野の場合、特に起きやすいので注意が必要です。
聴くときのPOINT!
- 相手が話し終わってないのに遮らない
- 相手の話しを無視して自分の話しにすり替えない
- 議論や論破・反論モードに突入しないようにする
- 話しを急かさない
まずこれらのことに気をつけましょう。
伝えたい場合もまず聴く
心理学で広く知られていることがります。
それは、こちら側の意見を一方的に伝えて
- 相手を行動させる
- 変化させる
- 影響力を与える
ことは非常に困難だと言うことです。
もし相手にメッセージを伝えたい時は
しっかり話を聞いた後に「質問形式で伝える」ようにするのがおすすめです。
ストレートにメッセージを伝えても人の行動はほとんど変わりません。
被験者に健康食を食べさせる実験では
- シンプルに健康食のメリットを伝えた場合=実践率3%
- 健康食を食べた場合のメリットを被験者に質問した場合=実践率36%
という結果があるようです。
まずは段階を踏んでこちらが聴いていることを伝え、共感を示しましょう。
そして、聴くコミニケーションステップ④の「質問する」まで到達しましょう。
相手にメッセージを伝えたい場合もまずはしっかり話を聴くことが大切です。
②うなづく・相槌を打つ
話を聴く時、ただじーっと話を聴いていれば良いわけではありません。
こちらが話しを聴いていることが相手に伝わらなくては意味がないのです。
その時とても重要になるのが「頷(うなず)くこと&相槌(あいずち)」です。
コミニケーションの93%は非言語=メラビアンの法則
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンは1971年に
「7-38-55ルール」と呼ばれる法則を発表しています。
メラビアンによると人がコミュニケーションから得る情報は
- 言語情報=話す内容から7%
- 聴覚情報=声のトーンや口調・大きさ・話す速さなどから38%
- 視覚情報=ジェスチャーや視線、表情などから55%
の情報を受け取っているというのです。
コミニケーションにおいて相手が不快に感じる時は
この3点に一貫性が感じられない場合です。
テンションが上がらない時
無理に元気に振る舞って違和感を与えてしまうのはこのためです。
仮に、気持ちが落ち着いている場面なら無理をせず3点(言語・聴覚情報・視覚情報)
全てを落ち着いた状態に揃えてコミニケーションしたほうが印象が良いです。
人は相手を
- 疑う時
- 騙されていると感じる時
- 本心じゃないと感じる時
以下のような矛盾、一貫性の無さを感じ取っています。
- 話しを聴いてくれてるが無表情で反応がない
- 話しに驚いたようだがリアクションがない
- 話しを理解したと言っているが反応がない
なので相手の話を聴いている時は頷いたり、相槌を打ちましょう。
話をしっかり聴いていることを3点(言語・視覚・聴覚)を使って相手に伝えます。
頷き&相槌で相手はちゃんと聴いてもらっていると感じやすくなります。
また話を聞く際、過去に解説した二人の関係をぶっ壊す仕草
=「ファビング」や「デマンドウィズドロー」は絶対に行わないように注意してください。
他にも相手の話しを聞き流したり、他の作業をしながら話を聴いてしまうと
- 聞いていないのに相槌だけをする
- 相槌のパターンが同じになる
- 目線が様々なところに移動する
などの特徴が現れてしまうことがあります。
この状態は偽傾聴(ぎけいちょう)と呼ばれ
ちゃんと話を聴いて無い事がほぼばれたり
信頼を失う事になってしまいます。
疲れている時に突然大切な話をされた、料理中に子供が話しかけてきたなんて時は
などその場で無理に聴こうとせず、後にしてほしいことを正直に伝えて構いません。
後で話を聴く約束は必ず守るようにしましょう。
頷くことの知られざる力!
2017年に北海道大学と山形大学の共同チームが知覚心理学専門誌
「Perception」に掲載した報告があります。
その報告内容は
「頷くだけで魅力度が30〜40%も向上して
さらに「性格が良い」印象まで与えることが出来る」
という研究結果です。
その他の実験でも
話しを聴いている時頷いている人を見ると
その対象の魅力度や親密度が高まることが報告されています。
なので話は頷きながら話を聴いてみましょう。
特に人は同意を求めている時に相手を見る傾向があるので
話している途中で目があった時などは頷きで答えるのがおすすめです。
相槌(あいずち)
話しを聴く、頷く、その次のポイントは相槌を打つです。
相手の話の間、呼吸するタイミングなどで相槌を打ちましょう。
など相槌を入れることで
相手は話しをちゃんと聴いてもらえている実感がわきます。
相槌は短く、話の邪魔にならない程度にしましょう。
先程の非言語コミニケーションの大切さでもご紹介しましたが、相槌を打つ際
声のトーンや大きさ、表情の一貫性がなくなると違和感が生まれます。
驚きや、興味、驚愕を相手にわかりやすく伝えたい時には
身体を相手に前傾させて話を聴いたり
アイブローフラッシュと呼ばれる表情をしてみましょう⬇
=「顔は覚えているとけど名前が思い出せない人と廊下で会って話しかけられたときの表情」と言われています。
相手の言葉を繰り返す=バックトラッキング
話し好きの相手もずっと話しているのは大変なものです。
相槌で上手に「間」を作ることも聴くコミニケーションには重要です。
その時、相槌と合わせて、相手が話した言葉を繰り返す
=「バックトラッキング」という方法もあります。
このように相手の言葉を使うと
こちらがしっかり聴いていると伝わりやすくなります。
また、「バックトラッキング」はそのままの言葉をオオム返ししなくても大丈夫です。
「聴くコミュニケーション後半」で詳しく解説します!
同じ意味や、同義の言葉に変換して返すことも有効です。
この方法は「感情に名前を付ける」と呼ばれる方法です。
少し注意点もあるので、後編でもう少し詳しく解説しようと思います。
感情に名前をつける
- 楽しかった→充実したんだね!
- 仕事がきつかった→まじで頑張ったんだね!
- 絵が上手にかけた→ホントだ素敵に描けて嬉しいね!
まとめ
今回は話を聴くコミニケーション!〜前編〜を解説しました!
コミニケーションをテクニックとして紹介してしまうと
つい「相手にいい印象を与える」「こちらの意図するイメージへ誘導する」ような
操作のイメージが生まれてしまいます。
しかし本来の目的はテクニックを実践することで
話しを聴く側も・話す側も気持ちのいいコミニケーションを取ることです。
今回ご紹介したテクニックに
皆さんの相手を思う優しさをプラスして実践していただけると幸いです。